連関資料 :: 認知について

資料:190件

  • 乳児期における認知機能の発達について述べよ。
  • 乳児期における認知機能の発達について述べよ。 幼児期の近くには、主客の未分化に起因するいくつかの特徴がある。また、児童期になると、分化が進み相対的判断ができるようになり、部分を包括した全体的知覚へと発達していく。乳幼児における認知機能は段階を追って発達することが知られている。対象の永続性、量や数の保存、概念の階層性などについての理解が進んでいく過程を、児童期と比較しながら幼児期について述べていく。 幼児期には、その心理的発達の制約からいわゆる子どもらしい特徴が見られる。直接経験による知覚、相貌的知覚、アミニズムの3つである。これらの特徴は、幼児期を過ぎる頃には消えてなくなっていく。 ①直接経験:幼児は、外界の対象を、自分の直接的な反応ないし身体的運動と結びつけて把握する傾向が強い。このような幼児の特徴は、未分化な知覚が直接経験の蓄積に補われていることを示している。 ②相貌的知覚:幼児は知覚対象に、感情をたたえた表現を知覚する傾向がある。このような知覚は、自己と外界の関係が未分化なために生じると考えられる。つまり、客観的に知覚対象をとらえることができないために、対象の状況を幼児自身の情緒経験から推し測って知覚するためである。 ③アミニズム:ピアジェは、幼児の近くの特徴をアミニズムという言葉で表している。アミニズムとは、無生物にも人間と同じように生命があり、人間と同じように感じたり、考えたりすると信じる心のはたらきのことを指す。このような特徴は、幼児特有のものであり、自分の単一の視点から対象を見たり考えたりする特性とされている。また、見かけに惑わされる傾向をフェノメニズムといい、3歳頃に多く見られる。反対に、現実に惑わされるために、見かけについて正しく判断できない傾向である知的リアリズムは、4~5歳に多くなる。他社の知識などを推測することができるのは、「心の理論」をもっているからだとされている。心の理論とは、自分や他人の行動を予測したり、説明したりするために使われる心のはたらきについての知識や原理のことをいう。これは、ほぼ幼児期に形成されると考えられている。 8ヶ月以降になると、幼児は覆いを取り除いて隠された物を見つけだすことができる。これを、物の永続性が成り立ったと考える。永続性とは、物体がたとえ見える範囲から消えてしまっても、それは空間内のどこかに存在し続けるはずだとする理解のことである。物が覆いの下に存在していることに気がつくからこそ、覆いを取り除くことが効果的であると気がつくのだ。永続性の理解が現れることは、乳児が対象についての概念をつくり上げつつあることを意味している。 さらに最近の研究からは、もっと幼い乳児にも永続性の理解が芽生えはじめていることが明確になった。積み木で、可能な事象と不可能な事象を乳児に見せると、大変興味深いことに、不可能な事象のほうをより長く見たのである。このことは、有り得ないということを乳児がわかっていたことを意味している。しかし、幼い乳児が物体についてもっている概念は、まだ完全なものではない。それは、自己中心的というものである。主体とその外界との未分化によって特徴づけられる状態、あるいは視点の分化と協応ができないことを意味する。幼い子どもたちは自己中心的であるがゆえに、論理的な思考操作ができないとされる。この種の自己中心的な空間認知は、その後1年ほどで徐々に改善し、1歳半頃までには性格に判断することができるようになってゆく。このように、概念や認知は乳児期を通して少しずつ形成され、やがて幼児期の入り口を迎えるころに概念
  • レポート 心理学 乳児期 発達 心理
  • 550 販売中 2006/11/13
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  • IATを用いた社会的認知の測定
  • 問 題 我々は日常で「男は背が女より高い」とか「女は弱い」といった固定観念に度々遭遇する。実際には男性よりも女性の方が背の高い人も存在するし、女性の方が男性よりも力が強い場合もある。いわば男尊女卑的な考え方がいまだ世の中には蔓延しているのである。最近女性が社会進出する時代になり、男女平等主義を主張する者が多く現れて来た。おかげで、女性の立場も以前よりは強くなったがそれでもやはり偏見は多い。例えばJRではラッシュ時は女性専用車両を設けて女性を保護している。しかし、皮肉なことに女性たちは保護されることに対して何の躊躇もなく利用するのである。すなわち彼女たちは世の中の性別のステレオタイプによる固定観念、これを潜在的連合と言うが、そのものを自らも受け入れているのである。彼女たちが潜在的に連合を認める態度をとる限り、男女平等になったとは言えまい。 このような潜在的態度をGreenwald&Banaji (1995)は「社会的な対象への好ましい、あるいは好ましくない感情、思考、行為を媒介する、内省的に識別することのできない(または、正確に識別できない)過去の経験の痕跡」と定義している。また、それとは反対の顕在的態度に人が意識できる態度であり、社会的望ましさや自己呈示・自己欺瞞の影響を受けて表に表れる態度として示されている(村上,2002)。 本研究の目的はIAT(Impact Association Test)を用いて、潜在的な性別のステレオタイプを測定することにある。Greenwald, McGhee&Schwarz(1998)によると、IATとは個人が有する対象となる概念と、その属性の間の潜在的な認知的構造を測定する方法であり、質問紙では実施が容易、意図的に反応を変えることが難しいために潜在的自己観を測定しやすいという長所がある。本研究では具体的には、男と理系あるいは強い、女と文系あるいは弱いという潜在的な連合が存在するか否かについて検討した。これは理系・文系、強い・弱いという各カテゴリーが日本の「男尊女卑」や「男は仕事、女は家庭」といった社会的思想・背景あるいは文化が潜在的に影響を及ぼしているのではないかと予想されたからである。よって潜在的連合が見られるとし、男性・理系、女性・文系を同じカテゴリーに分類するほうが男性・文系、女性・理系を同じカテゴリーに分類する時間より短いと仮定した。 方 法 実験参加者 女子大学生23名が参加した。全員女性であり、12名と11名から成る2グループに分けた。 実験計画 被験者間で2条件用意した。1つは男が理系、女が文系である(以後グループ1と呼ぶ)、もう1つに男が強い、女が弱い(同様に以後グループ2)という潜在連合を測定するものであった。  刺激語の選定 対象概念である男・女は2グループ共家族内の名称を基準に選出した。「父」「母」「婿」などが挙げられる。グループ1では、属性を理系・文系とした。理系は、数字や化学記号に関わる学問、文系は言語や文化に関わる学問と定義し、大学で履修可能な学問名を基準とした。理系では「化学」「情報科学」「薬学」、文系では「哲学」「国文学」「歴史学」などを採用した。またグループ2では、属性を強い・弱いとし、力強さ(肉食か)体格(攻撃性があるか)を基に動物を用いて選出した。強いには「ライオン」「トラ」「ヒョウ」などが、弱いには「ウサギ」「ネズミ」「ヒツジ」などを使用した。グループごとに対象概念は男女それぞれ10個、属性もそれぞれ10個ずつ選出した。  実験冊子 冊子は2種類作成し、それぞれ以下の5つ
  • レポート 心理学 IAT 潜在的態度 ステレオタイプ
  • 550 販売中 2007/01/11
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  • 知覚・認知心理学 設題1
  • 設題:短期記憶、長期記憶、作動記憶という用語を用いて、人間の記憶の仕組みとその特徴について述べよ。に関するレポートです。 指摘:基本的な特徴をバランスよく記述できている。もう少し理論を詳細にし、具体例や応用について言及することができればより良い。との旨、指摘を受けました。 評価:A評価をいただきました。 参考資料としてご活用ください。
  • 大学 通信課程 心理学部 心理学科 公認心理師 知覚 認知
  • 880 販売中 2020/12/11
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  • 知覚・認知心理学 設題2
  • 設題:人の感覚・知覚等の機序について述べよ。に関するレポートです。 指摘:ゲシュタルト心理学で提唱された要因を中心に、視覚の特徴の基本的な部分について述べられている。認知理論やモデル、実験などを挙げ、機序説明できるとさらに良い。との旨、指摘を受けました。 評価:A評価をいただきました。 参考資料としてご活用ください。
  • 大学 通信課程 心理学部 心理学科 公認心理師 知覚 認知
  • 880 販売中 2020/12/11
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  • 発達心理学「認知機能の発達について」
  • 「認知機能の発達について」  認知の発達についての説明をした者の中で、最も代表的な人物がピアジェである。  ピアジェは、人間が生まれてから成長していく過程で、いかにして抽象的で論理的な思考ができるようになるのかを調べた。ピアジェの基本的な考えは、人間は自分自身や外界を探索することによって、自分の中に物事についての様々なイメージを形成していくというものである。つまり、認知のメカニズムは「同化」と「調節」であると考えている。  「同化」とは、人間がすでに持っている認知構造に、外部の新しい情報を取り込むことである。一方の「調節」とは、自分の外にある現実の事象に応じて自分の持っている認知
  • 550 販売中 2009/01/28
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  • 認知症高齢者の病態と症状の経過について
  • 1.はじめに  人口の高齢化にともない認知症高齢者が急激に増加しており、2040年には老年人口指数が50に到達する。そのような状況であるにも関わらず、認知症については一般に理解が深まっていない。それどころか、悲惨なボケという誤った認知症像が浸透している。そういった環境からの不理解によって、認知症高齢者は不適応を起こしやすくなっているのではないだろうか。私自身、今回高齢者心理学を受講するまでは全くなにも知らなかったし両親も60を迎えようとしているので、改めて以下において、認知症高齢者について記すことにする。 2.1.認知症高齢者の病態と症状の経過について  高齢期の認知症のスタートは、定年退職や配偶者の死による対象喪失の障害を受容できないことから来るうつ病である場合が多い。そこから始まる初期症状には、単純な物忘れがある。それが、そのうち「忘れていることを忘れる」ようになる。例えば、食事の直後ですら「まだ食べていない」と主張するようになる。
  • レポート 心理学 高齢者 認知症 不適応行動 高齢者心理
  • 550 販売中 2006/07/15
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  • 心理学基礎実験 認知的葛藤
  • 第一章 序論 一般的に、葛藤状態とは、同時に2つ以上の要求が存在し、しかも、目標間の誘意性の強さがほぼ等しい場合には、生物体はいずれかの目標を選択するか決定できない状態のことである。我々の日常生活の中には、日々葛藤が生じている。Lewin(1935)によれば、この葛藤には3つの基本形が存在する。第一に、2つ以上の要求に対し、いずれの要求も応じたいという接近−接近型、逆にいずれの要求も避けたいという回避−回避型、そして他の場合と違い要求が一つだけであり、この要求に対して応じたい一方で、避けたいという接近−回避型である。この3つの基本形が単独、または組み合わさることにより、葛藤状態が生じている。 では,このような葛藤が、認知的水準において起こる場合ではどうであるだろうか。人間は、外界の刺激に反応する場合に、反射などのように、常に意識的にその反応を操作することはできない。さらには色、形、大きさ、方向などといった刺激の持つ属性を選択的に取り出して、それぞれ独立に注意を払うことはできない。例えば、聴覚の場合では、男性が女性の言葉を使用するのを奇異に感じてしまう。これは、刺激の持つひとつの属性を明示する場合に、同時に必ず他の属性をも指示することになるからである。 また、視覚における認知的水準における矛盾葛藤には、Stroop Testがあり、認知心理学の課題では有名なもので1935年、John Ridley Stroop博士が考案した。彼の名前をとって一般的にはStroop testと呼ばれている。(正式にはcolor word conflict testと呼ばれている。)この課題は,単に文字を読む,色を言い当てるだけではなく,色の判断と文字を読むという二つの異なる情報が同時に脳に入ったときの「葛藤」により色を答える反応が遅くなる現象があることを教えてくれる。このことはStroop効果と呼ばれている。近年の研究では、文字を読むことは色を命名することより簡単であることが明らかになっている。 今回の実験では、単語がどのように処理されるかを明らかにするためにストループ干渉課題を用いる。この課題では、インク色と語の意味とが不一致な色単語に対して、そのインクの色を命名するように課される。すると命名に要する反応時間が増大し、反応が困難になるという認知的葛藤現象―ストループ干渉効果が生じる。この現象は、言葉の意味がインク色の認知を阻害していると考えられる。
  • レポート 心理学 ストループ効果 ストループ干渉 逆ストループ干渉 Stroop ストループテスト
  • 550 販売中 2006/04/14
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