資料:229件
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リッチモンドのソーシャルワーク理論について
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リッチモンドのソーシャルワーク理論について
個別援助技術(ケースワーク)は、社会福祉固有の援助技術の一つで従来、ソーシャル・ケースワーク(個別援助)と呼ばれていたものの援助技術に当たる部分を指す。生活上の問題を抱え、援助を必要としているクライエントと、その問題の解決や緩和のために助言、支援をするソーシャルワーカーとの間の援助関係によって成立する。この援助技術には、困難な状況のために心理的に不安定な状態になっている人を援助するという「心理的側面」と、社会資源を活用し、環境条件の調整を行い、具体的なサービスを提供するという「社会的側面」とがあり、個別的な効果を意識した援助の提供方法を意味している。
この個別援助技術の語源であるケースワークという言葉を最初に用いたのは、M. リッチモンドで、彼女は、個別援助技術の生みの親であるといわれている。1870 年代、イギリスの慈善組織協会(COS )に所属する友愛訪問員が地域内の要援護者に生活相談とともに救済援助を行ったことから始まったとされる個別援助技術であるが、M. リッチモンドは友愛訪問員が貧困者の道徳的改良を主眼としていたことを疑問としていた。
当時のCOSの友愛訪問活動は中流階級の女性であるボランティアが「施しではなく友人を」といった姿勢で貧困者の家庭を訪問していた。そこでは、人格的優者(富める者)である訪問員が人格的劣者である貧困者を訪問することで人格的に良い影響を与え、貧困から抜け出すことができると考えられていた。
そして、その著書『貧困者への友愛訪問』の中では、友愛訪問を「貧困者の家庭の喜び、悲しみ、意見、感情そして人生全体に対する考え方を共感できるように身近に知る事」と定義してケースワークの基本的な考え方を提示した。
リッチモンドは、貧困という社会的背景に目を向けず、道徳的退廃のみを貧困の原因とする考え方に疑問を持ち、環境の力を利用し人格の発展をはかるといった方法を用いた。環境を重視すること、環境の力を利用することといった視点がリッチモンドのケースワーク理論の大きな特徴といえる。
つまり、リッチモンドはそれまでの経験主義的、道徳的なケースワークに、社会的視点と科学的・合理的な方法や技術を導入し、個人の環境的要因を重視し、ケースワークを「個人と社会環境との間の調整技術」として位置付けたのである。
その後の著書『社会診断』の中では、ケースワークを科学的に体系化したとされている。
この『社会診断』の中で、貧困問題にあらわれる利用者の社会的困難と社会的要求を把握するために、利用者のおかれている社会的状況とパーソナリティをできるだけ正確に捉えていくようにと主張されている。社会的証拠の収集から比較・推論そして社会診断へとその過程は進められる。そのためにまず、利用者との最初の十分な面接、次に利用者の家族との早期の接触、最後に家族以外の必要とされる協力資料源の調査が重要であるとしている。利用者のかかえる問題には様々な原因があり、そして問題解決のために利用者の気持ちや、意思をできるだけ尊重しなければならないし、本人の力を引き出し、利用者ができるだけ主体的に問題を解決していけるように個別の事情に応じて援助しなければならないということである。このM. リッチモンドの理論によって個別援助技術は専門的、科学的なものへと発展していく。
現在、わが国の高齢者福祉は介護保険制度が施行され、高齢者介護のあり方が大きく変容した。この介護保険制度の創設により、ケアマネジメント(個々の要介護者の心身状況等に合致したケアを総合的かつ効
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ソーシャルワークⅠ② 「ソーシャルワークの理念について述べよ。」 課題レポートA判定
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まず、ソーシャルワークの理念と価値との関係から述べていく。理念とは、人々の決断や解釈の目的とされるものである。新明解国語辞典には、理念とは、何を最高のものとするかについての、その人の根本的な考え方である。ソーシャルワーカー(以下SW)は、ソーシャルワークの理念に向かって、ソーシャルワーク実践を行う。一方、価値とは、何を優先するのか、どの方法を用いるか等の判断に影響を与える。つまり、ソーシャルワークの理念には、ソーシャルワークの価値が反映されている。
ここで改めて、価値について詳述していく。
「価値」とは、複数の意味を持つ言葉である。価値は、①「良い」と言われる性質、②好き嫌いの対象となる性質、③団体や集団の構成員が共有する良い性質、④誰もが良いとする普遍的な性質である。
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ソーシャルワーク関係における自己決定
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ソーシャルワーク関係における「自己決定」 1.はじめに バイスティックのケースワークの原則をひくまでもなく、クライエントの「自己決定」はソーシャルワーク関係において重要視されるべきものとして理解されてきている。しかしソーシャルワーカーにとって、クライエントの自己決定はなぜ重視しなければならないのだろうか。このようにあえて問いかえしてみると、意外に答えにくいのではないだろうか。援助は「クライエント・センタード」でなければならないからといった原則論や援助効果を上げるためには本人の積極的参加が不可欠であるという議論、また人は本来的に自己決定の権利をもつのだといった議論はできるが、クライエントの自己決定が重要であることは、自明すぎる(ように感じられる)だけに詳細な検討がなされてこなかったという面があるかもしれない。 そして、このクライエントの自己決定の尊重の原則ほど、実践にあたるワーカーを困惑させる原則もないであろう。ワーカーが援助相手の自己決定を尊重するべきだというのは理解できるが、具体的に何をどうすればよいのだろうか。またどうみてもその決定が本人のためにならない(とワーカーに思われる)
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- 全体公開 2009/08/20
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