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うっ血性心不全 心不全とは、心臓が全身の臓器の需要に対応する十分な血液を供給できなくなった状態をいう、主には心機能の低下により十分な血液を送り出せないために肺静脈うっ血や体静脈うっ血を起こしている病態を指し、すべての心疾患が心不全の原因となりうる。また、心機能は正常でも甲状腺機能...
検査の方法と看護 1.X線検査 心臓、大血管のX線検査では、胸部の単純X線撮影が行われる。正面像はX線が背腹の方向となるように撮影する(a)。左右の突出部を左第1~4弓、右第1~2弓とよび、心血管の異常で拡大または縮小する。側面像は右方から左方に投影する(b)。また第1斜位は右前...
循環器 循環器系の形態学 Ⅰ 循環器とは 循環系の大切な機能は、物を運ぶことである。酸素や栄養物はもちろん、ホルモン、抗体、さらには熱まで運ぶ。こうして、互いに遠く位置する器官を、機能的に結合する。運搬の原動力を供給するのは、心臓である。また、物を運ぶには、運ぶ媒体が必要である。...
食事療法を受ける患者の看護 Ⅰ 食事療法の理解 1.循環器疾患で必要となる食事療法 1)コレステロール・中性脂肪への対応 循環器疾患のなかで、虚血性心疾患は動脈硬化に起因するものが多い。冠動脈は粥状硬化によって狭窄をきたし、狭心症や心筋梗塞を引き起こす。動脈硬化はコレステロールや...
人工ペースメーカー装着患者の看護 Ⅰ 人工ペースメーカー装着の理解 1.人工ペースメーカーが適応となる疾患 心臓は心筋の自動能によって拍動している。拍動の起始部は洞結節であり、洞結節の筋線維が自動的に反復興奮を繰り返し、心房から心室へ興奮が伝えられることによって心臓は拍動を続ける...
大動脈瘤 動脈の直径が正常範囲を超えて拡大している場合、これを動脈瘤(aneurysm)とよぶ。動脈壁の全層が拡張したものを真性動脈瘤という。動脈瘤の形には紡錘状のものや一部が突出した嚢状のものがある。また、発生した部位により、上行、弓部、下行(胸部)、胸腹部、腹部大動脈瘤などに...
低血圧症 低血圧症(hypotension)のはっきりした定義はないが、収縮期圧が100mmHg未満で、いろいろな愁訴や症状を伴うものをいうことが多い。愁訴や症状のない場合は、収縮期血圧が100mmHg未満であっても、病的な意味はない。 基礎疾患の有無から、本態性低血圧症と症候性...
動悸 動性季とは、心臓の強い拍動あるいは速い拍動を不快に感じる状態である。不整脈をはじめとする循環器疾患で生じるものが多いが、精神疾患に伴う動摩もある。「ドキドキする」、「脈がとぶ」、「心臓がバクバクする」、「胸がつまる感じ」などと患者自身は表現する。 1.動悸の原因 動悸は、期...
膵臓 膵臓は、肝臓とともに消化器系に付属する消化腺の一つで、消化にかかわる酵素などの膵液を分泌する外分泌腺と、糖代謝にかかわるインスリンなどのホルモンを分泌する内分泌腺からなる。 膵臓は、その前面に胃の幽門と横行結腸が位置し、これと脊柱に挟まれるように存在する。また、第1、第2腰...
青年期(20歳前後~30歳前後) 青年期は将来の可能性を大きく秘めた時期であり、身体的には最も充実する時期である。 A 青年期の特徴 1.身体的待徴 1)青年期前半(思春期)の特徴 青年期の前半はからだの発達が著しく、第2次性徴もみられ、思春期ともよばれる。思春期は年齢的には定義...
薬物療法 今日、統合失調症や躁病には抗精神病薬、うつ病には抗うつ薬、神経症には抗不安薬といった薬物が主として用いられているが、これらのほとんどは向精神薬と総称されている一群の薬である。向精神薬として初めて臨床で使用された薬は、1952(昭和27)年に登場した抗精神病薬のクロルプロ...
手術への不安と期待への援助 1)手術患者の術前心理(不安と期待) 手術に直面している患者が抱く不安は多岐にわたる。また体験する不安の程度もさまざまであり、患者個々によって異なる。不安を引き起こす原因も人によって異なるが、手術患者に共通するものもある。 また、なかには、不安よりも期...