資料:35件
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ジョン・ロックにおける子どもの教育論
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『ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ。』
ジョン・ロックは、タブラ・ラサ(精神白紙説)をとなえた。タブラ・ラサとは、心の中には生まれながらに刻み付けられた観念や理念はないという考えである。この考えに従えば、子どもは生れた時はまだ何の観念も持っていないということになる。すなわち、子どもは成長するにつれて、教育によって様々な観念を獲得するようになるのであり、これは経験主義的な考え方だと言える。
ロックは、子どもの教育はまず感覚的訓練から始めるよう主張した。感覚を通して様々な知識や観念が、我々の真っ白な心に入り、そして我々はその知識と観念を記憶し、一つ一つの名前を教わる。このような過程を経て、一つ一つの知識や観念が植え付けられる。しかし、幼児期に誤った複合観念を持たせてしまえば、その子は一生誤った観念を持つかもしれない。それゆえに正しい観念を持つよう正しい方法で教育することが重要なのである。生得的な性質を重視しないロックの人間観から、教育さえすれば子どもは立派な人間にすることができるという楽観主義的教育観が導き出される。そして彼は習慣づけと訓練(身体的訓練と精神的訓練)を重視した。
上記のことを踏まえ、ロックの教育論について述べる。
教育と政治との関係
親が子どもの教育に責任を持つということこそ、政治論においてロックが家族について最も重要視した点である。ロックは家族における父の権威が権利ではなく、むしろ義務―子どもを教育し理性的自由に到達させる義務を負うことであり、この義務が果たされるとともに子どもは父の権威から独立し、自由な個人として根本契約に参加して国家を支える者となる、と考えた。子どもの教育は、自然状態において成立している家族の最も重要な営みであって、それによって人は理性的自然法に従いうる、十分な意味での人間、となるのである。
習慣形成
ロックの教育論は一般的に紳士教育といわれている。紳士は、健全な身体と道徳知識を持っているべきであるとした。ロックは当時の親たちが幼児期の子どもを教育するに際して子どもをあまりに可愛がるあまり、必要な訓練がなされていないことを嘆いた。理性的に適した事柄にしか同意しないように、精神を正しくすることが教育において重要なのである。そのように精神を鍛錬することによって、子どもは自分の欲望を我慢し、その欲望が色々な方向に動いても、理性が最善と示すものに純粋に従えるようになる。よって、両親は子どもが非常に小さいときから両親の意思に従うように教育すべきである。
身体の訓練:ロックは子どもの健康を保つため、できるだけ自然のままの生活をするようにすべきと考える。そしてそのために、甘やかしの排除を主張する。具体例を挙げると、厚着をさせない、予防のために薬を与えない…など、このような細かな規則の習慣化によって健康が獲得されると考えた。
精神的訓練:適切な礼儀を習得することは社会生活上必須である。しかし、作法に関しても規則によるよりは実例で習得されるべきである。叱られるだけでは子どもは作法を身に付けない。むしろ、何をすべきかを示し、動作を繰り返して何が適切でふさわしいかを、前もって練習させることである。そして何よりも重要なことは、子どもに善良な性質と親切さの原理を持たせることである。
また、道徳教育も重要視した。道徳教育といっても道徳について教えるのではなく、「徳」すなわち「自制力」をもたせることである。「徳」とは、自らの欲望を制して理性のいうところに従う能力である。そして幼い子どもの場合、理
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教育原論 第2設題 ジョン・ロックにおける子どもの教育論
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『ジョン・ロックにおける子どもの教育論、
特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ』
【はじめに】
人間の態度や才能のちがいは何よりも教育に負うところが大きいことを述べ、子どもの精神を形成すること、および一生涯に影響を及ぼすようなことについては早くからその方針を定めることに重大な関心を持つべきだとロックは『教育論』の中で述べている。
彼はイギリスのジェントルマン階級の中で家庭教師としての長い経験を積む中で、世間を生きる現実的で本質的なモラルの教育を主張した。ロックの生涯を振り返り、彼の説く教育論、主に習慣形成や賞罰法について考察する。
【ジョン・ロックの生涯について】
1632年、ジョン・ロックはイングランド南西部サマセット中部のリットンで生まれ、ブリストルに近いペンスフォードで育った。父ジョン・ロックは、小さな地主で弁護士をし、母の実家は製革業者であり裕福な家の出であった。母はロックが22歳の時に、父は29歳の時に、ただひとりの弟が31歳のときにそれぞれ他界し、以後
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ジョン・ロックの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に
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「ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ。」
ロックの教育論では、紳士像すなわち「健全な身体における健全な精神」を持った人間を理想としている。
「健全な身体」を持つための方法として、ロックは、衣服や飲食物、病気への対処などについて、なるべく自然のままの生活をし、甘やかしを排除した鍛錬主義の提案をしている。
「健全な精神」を持つためには、まず、学問よりも道徳(性格)の教育が大切であると述べている。その方法は、子どもをしつけ、自制力を持たせることである。自制力とは、自らの欲望を制して、理性に従う能力である。理性がまだ発達していない幼いうちは、親や教師の意志に
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紳士教育
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ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法
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「ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ。」
タブラ・ラサ(精神白紙説)
「心は、言ってみれば文字をまったく欠いた白紙で、概念は少しもないと想定しよう。どのようにして心は観念を備えるようになるのか。人間の忙しく果てしない心像が心にほとんど限りなく多種多様に描いてきた、あの膨大な貯えを心はどこから得るのか。どこから心は理知的推理と知識のすべての材料をわがものにするのか。これに対して、私は一語で経験からと答える。この経験に私たちのいっさいの知識は根底を持ち、この経験からいっさいの知識は究極的に由来する。」というのはロックが考えるタブラ・ラサ論である。すなわち、心の中には生まれながらに刻み付けられた観念や原理などはないという考えのことである。この考えに従えば、子どもは生まれた時はまだ何の観念も持っていないということになる。子どもは成長するにつれて、教育によってさまざまな観念を獲得するようになるのであり、これは経験主義的な考えと言い得るのである。
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ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ。
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ロックの教育論は紳士教育論と言われている。紳士とは、健全な身体と道徳と知識を持っている事を意味している。その中でも習慣形成と賞罰法について述べようと思う。
まずは習慣形成について。この教育論のきっかけは、当時の親たちが幼児期の子どもを教育するに際して子どもを可愛がるあまり、子どもに必要な訓練を行っていないことを嘆いている。「若い時に、自己の意思を他人の理性に服従させることになれていない者は、自己の理性を活用すべき年齢になっても、自分自身の理性に従うことはめったにない」とも言っている。
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ジョン・ロック
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ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ
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●紳士教育論
ロックの教育論は一般的に紳士教育論と言われ、それは紳士は、健全な身体と道徳と知識を持つべきである、というものである。
ロックは、親が幼児期の子どもを可愛がるあまり、必要な訓練を行っていないことを批判し、子どもが理性的に適した事柄ににしか同意しないように、精神を正しくすることが教育において重要であると述べた。
精神の鍛錬によって、子どもは自分の欲望を我慢し、理性が最善として示すものに純粋に従うようになる。しかし、若い時に自分の意志を他人の理性に服従することに慣れておかなければ、自己の理性を活用すべき年齢になっても、それが出来ることがめったにないため、子どもが非常に小さい時から、両親の意志に従うように教育すべきであると主張した。
●習慣形成
しかし、厳しく教育しなければならないが、その方法は単に強制的に・威圧的に命令するのではなく、完全に出来るまで繰り返し行わせる、と説いている。この目的は、子どもが親に従順に従うことではなく、子どもが自発的に善い行いをするように習慣づけることであった。
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ジョン・ロックにおける子どもの教育論、特に習慣形成や賞罰法を中心に述べよ。
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ロックの教育はタブラ・ラサ説を唱えている。心の中には生まれながらに植え付けられた観念や原理などはない。すなわち子どもは生まれたときはまだ何の観念も持っていないということだ。
それは、子どもは成長するにつれて教育により様々な観念を獲得するようになるという経験主義的な考え方と言える。ロックは子どもの教育は、まず感覚的訓練から始めるように主張している。たとえば、「どんな色であるか」「どんな臭いか」「どんな形かであるか」等を、感覚を通して知覚し、知識や観念が得られる。もし子どもが一旦誤った観念を持ってしまえば、一生その誤った観念を持つかもしれない。それゆえ、正しい観念を持つように子どもを教育することが重要であるというものである。
子どもの心は、先天的に方向が決定されているのではなく、全て後天的に決められるということである。すなわち生得的な性質を重視しないロックの人間観から、教育さえすれば、子どもは立派な人間にすることが出来るという楽観主義的教育観が導き出される。そこに重視するのは「習慣づけ」と「訓練(身体的訓練と精神的訓練)」である。ここにおいて、タブラ・ラサ説は子どもの外部から諸観念を教育することによって子どもを立派な人間にすることが可能であるという、教育万能論を説明することが出来る。
ロックの教育論は紳士教育論と言われ、「紳士(ジェントルマン)は、健全な身体と道徳と知識を持っているべきである」というものだ。この教育論のきっかけは当時の親たちが、幼児期の子どもを教育するに際して子どもを可愛がるあまり、子どもにとって必要な教育が欠けていると嘆いたことである。
次に上記のようなロックの紳士教育論の持つ「習慣形成」について説明したい。
ロックは教育でもっとも大事なことは「習慣」の形成である、と述べた。すなわち、注意を繰り返したり規則でしばるよりも、行為の反復によって習慣を作るほうがよいということである。
彼は、子どもにとって、理性的に適した事柄にしか同意しないように、精神を正しくすることが教育に重要だと考えている。精神を鍛錬することで、子どもは自分の欲望をがまんし、もし欲望がいろんな方向に動いても、理性が最善として示すものに純粋に従うことが出来るようになるということである。
しかし逆に「若い時に、自己の意思を他人の理性に服従させることになれていない者は、自己の理性を活用すべき年齢になっても、自分自身の理性に従うことはめったにない」とも言っているように、両親は子どもが非常に小さい時から、両親の意思に従うように教育すべきであるということを説いている。
ロックは教育において、厳しく子どもを教育するよう述べているが、厳しく教育する方法が単に強制的なものであってはならないとも考えている。何かをするよう促したいときは威圧的に命令するのではなく「完全に出来るまで子どもにたちに何回も繰り返しやらせる」ことが重要である。それは、子どもが従順に親に従う事を目標化するのではなく、子どもが自発的に善い行為を行うように習慣づけるべきというものだ。むやみやたらに規則を作れば、「規則を破って叱られる」その繰り返しに子供が習慣化してしまい、叱られることが自然のこととなってしまう為に“守られるべき規則”が意味を持たなくなるからだ。両親は規則を少しだけ作り、またその規則は必ず守られるように気をつけるべきである。そうすれば、子供たちの身につけさせることが容易にできると、ロックは考えている。その考えから「こうすれば、子供たちに習慣をつけさせ、習慣は一度できると、記憶の助けがなくとも、独りでに、容易
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