連関資料 :: 人権について

資料:377件

  • 公務員の人権制限
  • <公務員の基本的人権の制限につき、その事例及び憲法解釈上の論点を挙げて、説明せよ> 1.公務員の基本的人権の制限については、政治活動の自由について問題となった最高裁判例(猿払事件判決)が存在する。この事例は、国家公務員(郵政事務官)が衆議院議員選挙に際して勤務時間外に社会党のポスターを掲示・配布したことが、国家公務員法102条1項に基づく人事院規則14-7第6項13号に違反するとして国家公務員法110条1項19号により処罰されたため、これを不服として訴訟が提起されたものである。公務員の人権も憲法上保障されることが原則であり、以下、この事例をもとに公務員の人権制約の根拠について検討する。 2.公務員の人権制限は、いわゆる特別な法律関係における人権制約についてのものであり、ここでは特別権力関係論が問題となる。 (1)特別権力関係論とは、公法上の特別の法律関係によって成立する公権力と国民との特別の法律関係を「特別権力関係」という観念で捉え、そこにおいては①公権力は包括的な支配権を有し、法律の根拠なくして特別権力関係に属する私人を包括的に支配しうる(法治主義の排除)、②公権力は特別権力関係に属する私人に対して、一般国民として有する人権を法律の根拠なくして制限することができる(人権の制限)、③特別権力関係内部における公権力の行使は原則として司法審査に服さない(司法審査の排除)とする理論である。 (2)しかし、この理論は採ることができないものと解する。わが国の憲法は国民主権原理基づき国会を唯一の立法機関と定め、法の支配の原理を採用しており、基本的人権を尊重していること、国家行為の裁判的統制を強化していることなどからすれば、特別権力関係論は否定されるべきである。思うに、特別の法律関係と一概にいっても、その内容・制度目的は各々異なるものであり、公権力に服従しているという形式的なカテゴリーにより一括して特別の法原則が当てはまるとするのは妥当でなく、それぞれの法律関係の制度目的から人権の制限の必要性・重要性が導き出されるべきであり、いかなる人権がいかなる根拠に基づいてどの程度制限されるかを個別・具体的に明らかにすべきものと解する。 3.では、公務員の政治活動の自由はいかなる根拠に基づいて制限されるか。 (1)この点、憲法15条2項は公務員の全体の奉仕者性を規定しており、合理的でやむをえない場合には公務員の政治的行為を制限しうるとする説もある。しかし、全体の奉仕者という概念は抽象的にすぎ、同条項を根拠のみを根拠とするならば、とかく公務員の職務の性質をかえりみず全面的に公務員の政治的行為を制限することになりかねない。 (2)思うに、憲法は15条および73条4号において公務員関係という特別な法律関係の存在とその自律性を憲法秩序の構成要素として認めており、この点に公務員の政治的自由の制限の根拠があるものと解され、その制限は合理的にして必要最小限度にとどまるべきものと解する。政党政治の下では、行政の公正と政治的中立性が保たれてはじめて公務員関係の自律性が確保され、これによって行政の継続性・安定性が維持される。しかし、公務員も一市民であり、その政治的活動の自由は精神的自由の一態様として憲法上最大限の保障を受けるべきものである。従って、政治的中立性の維持という目的を達成するために合理的で必要最小限度の規制は、憲法上許容されるものと考えられる。 4.では、公務員の政治的活動の自由の制限の合憲性は、いかなる基準により判断すべきか。 (1)表現の自由、特に政治活動の自由は一旦侵害されて
  • 憲法 政治 法律 公務員 自由 行政 問題 目的 裁判 人権
  • 770 販売中 2007/11/08
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  • 人権(同和)教育
  • 『同和教育の意義・歴史を概括し、学校における同和 (人権)教育実践の具体的なあり方について述べなさい。』 【同和教育の意義】 同和教育とは、同和問題を解決するための教育の営みの総称である。同和問題を大枠として、部落差別問題として定義すると、同和教育は部落差別を無くすための全ての教育活動と定義することが出来る。 また、同和教育は単なる一社会問題としてのみではなく、人権教育と「差別を許さない」という共通基盤を持つものである。 【同和教育の歴史】 1:同和教育の始まり  戦後の同和教育は、同和地区児童・生徒の長欠・腐臭学の解消に向けた就学奨励事業から始まった。 1952年、オールロマンス差別事件糾弾要項の「差別は市政の中に」で、同和地区児童・生徒の「不就学児童を無くする対策を即時たてること」を同和教育行政における最重要課題と位置づけた。この糾弾闘争をうけて京都市は「今後の同和施策運営要領」を策定し、これにもとづいて戦後初めての同和教育費200万円が52年度予算として計上された。また、同和教育費は、その後も年々増加されるようになった。 2:高校進学率向上への取組  60年代に入り、同和地区と京都市の生徒間で高校進学率に約40ポイントの格差があったため、京都市の同和教育は長欠・不就学の取組から学力・進路保障への取組へと変化していった。  1964年、京都市は「教育の分野において、それぞれの公務員がその主体性と責任で同和地区児童・生徒の学力向上を至上目標とした実践活動を推進する」という同和教育目標を策定する。その後、進学促進ホール・補修学級・学習センター設置などの試みにより、1997年には京都全市と同和地区間の高校進学率はほぼ比肩するものとなった。 【学校における同和(人権)教育実践の具体的なあり方】 1:矮小化・限定化を避ける  同和(人権)教育は、特別な教育活動として矮小化される傾向がある。差別・人権問題が、被差別者の問題すなわち学習者にとって他人事・他の世界の問題として理解・認識されていることが多い。  学習指導要領改訂により「生きる力」の修得を重要とする中、これらの社会問題を学習者がそれぞれ社会の一員(当事者)であることを自覚して学ぶ必要があり、教育者は学習者にそれを認識させるカリキュラム編成を行わなければならない。  例を挙げるならば、外国の一部に見られる日本人(アジア人)に対しての差別を学習対象とすることである。近年、日本は外国人の数が増えたとはいえ、欧米ほどの他民族国家ではないため、学習者(ここでは日本国籍とする)が人種による差別を受けることは稀である。  しかしながら、海外において日本人が差別を受けることは決して珍しいものではない。教師(この場合筆者)は、日本で生まれ育ったごく普通の日本人ではあるが、親類にシンガポール人がいるため、シンガポールに渡った際、昭南島を例に挙げてその残虐性を持つ民族であると一種の差別を受けたことがある。  この経験を題材として、学習者にディスカッションや研究活動を行わせる場合には、学習者自身も同様の経験をする可能性があることを明確に示して行う。 2:総合的な学習として取り扱う  前項で述べた教師の例は、単なる人権問題としてのみ取り扱う題材ではない。人権(同和)問題は歴史的背景をふまえた上での学習が必須であるといえる。  そのため、人権問題は歴史(日本史・世界史)と統合した形での学習体制を準備しなければならない。逆に言えば、歴史の授業の中に取り込んだ形での学習であれば、突然人権教育の授業を受講するよりも、理解しやすい
  • 日本 差別 問題 生きる力 同和 都市 授業 高校 生徒 民族
  • 550 販売中 2007/11/23
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  • 人権(同和)教育
  • ☆同和教育の意義・歴史を概括し、学校における同和(人権)教育実践の具体的なあり方について述べなさい。  1953年に教育関係者によって全国同和教育研究協議会が結成されて今年で55年目になる。同和教育という名称が使われるようになったのは第二次世界大戦中の1941年であるが、このころの同和教育というのは「国内で差別しあっていては戦争に負けてしまう」というような、軍国主義と結びついたものだった。戦後になってからは各地で異なった名称で呼ばれるようになったが、1952年に文部省が「同和教育について」という通達を出し、翌年この団体が結成されたことなどで、「同和教育」という呼び名が定着した。 B5・400字換算で約7~8ページ
  • 人権(同和)教育 人権 同和 教職 教育
  • 550 販売中 2007/12/05
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  • 国連人権教育の定義を踏まえた人権(同和)教育のあり方
  • 2 国連人権教育の定義を踏まえた人権(同和)教育のあり方について論ぜよ。5月午後  国連人権教育の定義によると人権教育は「知識とスキルを分かち伝え、態度をはぐくむことを通じて、人権の文化を世界中に築き上げることを目的とする教育・訓練・情報提供の取組」である。  この定義を踏まえ、人権教育のあり方を考えてみたい。人権教育においては、学校教育や職業・専門教育などといった定型的学習だけでなく、家庭やマスメディア、市民社会の諸機関などを通じた非定型学習においても実現されるべきである。また、各国がこうした教育を推し進めていくために、それぞれが行動計画を策定し、実行していくべきである。  そしてその際、各
  • 佛教大学 通信 科目最終試験 人権(同和)教育 問題と解答
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  • 人権教育「人権教育の現状と課題について考察すると共に、学校における人権教育のあり方についてあなたの考えを具体的に述べよ。」
  • 「人権教育の現状と課題について考察すると共に、学校における人権教育のあり方についてあなたの考えを具体的に述べよ。」  現在、世界中で人権尊重が課題として挙げられている。それは、わが国でも同様である。そこで、人権教育の現状と課題について述べていきたい。  まず、人権とは何なのだろうか。「人権教育・啓発に関する基本計画」によると、人権は、「人権の尊厳に基づいて各人が持っている固有の権利であり、社会を構成するすべての人々が個人としての生存と自由を確保し、社会において幸福な生活を営むために欠かすことのできない権利である」とされている。また、人権尊重の理念は、人権擁護推進審議会が人権教育・啓発に関する答申において指摘しているように「自分の人権のみならず他人の人権について正しく理解し、その権利の行使に伴う責任を自覚して、人権を相互に尊重し合うこと、すなわち、人権共存の考え方」として理解すべきである。以上のことを守らなければならないのに、なぜ人権問題が存在しているのだろうか。それは、人間は人間の価値に優劣をつけて偏見を持たせ、それを正当化する考え方があったり、他人を認める心の余裕がなかったり、自分の
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  • 憲法:外国人の人権
  • 1 憲法上問題となる外国人とは、日本に在住する日本国籍を有しない者をいう。 2(1)そもそも外国人には人権享有主体性が認められるか。日本国憲法第三章の表題が「国民の権利」となっていることから問題となる。 (2)思うに、人権は前国家的性格を有すること、そして憲法は国際協調主義をとる(前文3 段、98条2 項)ことから、外国人も人権享有主体となりうると解すべきである。 (3)ただし、外国人の日本国に対する関係は、場所的居住関係にすぎないから、日本国民とは異なる取扱いを受ける。 そして、いかなる人権がいかなる限度で外国人に保障されるかを人権の性質や外国人の種類(定住者か一時的な滞在者か)を考慮して個別的に決めるべきである。
  • レポート 法学 外国人 人権 地方参政権 住民 国民 答案 試験対策 法学部試験対策 法学部レポート対策
  • 550 販売中 2005/06/18
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  • 刑事事件と人権保障
  • ?序論  近年犯罪の数は著しい上昇傾向にあり、あらゆる年代層においてもそれが及んでいる。そしてひとつの犯罪で多数の被疑者、つまり(犯罪の)集団化が特に少年もしくは、成人の恐喝や強盗の罪で進んでいる。(=平成14年版犯罪白書より)  それに伴って、犯罪者の数も刑務所・拘置所に収まりきらない程の人数になっている。それ故に、受刑者又は被疑者の人権がないがしろになりやすい状況にあり、被疑者にとって唯一の頼みの綱で、人権を守る法律のプロである弁護士の不足と言う事態も引き起こしている。その上に、拘置所が収容人数の多すぎで使えない代わりに警察署などを使う『代用監獄制度』があるが、これが人権侵害に当たると言われ、大きな問題になっている。自白をさせる為に長時間にわたる取調べを、強要させられる危険性があると言われている。  一概にこれと言う答えを持たない問題だが、人が持つ人権とはどの様なものであるかを、具体的事例である刑事事件等を通して見てみたいと思ったので、このテーマを選んだ。 ?本論  なぜ、『代用監獄制度』に問題があるのかと言うと、それは憲法38条との兼ね合いがあるからだ。  憲法38条は、?,何人も、自己に不利益な供述を強要されない。  ?,強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。  ?,何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。  の3つから構成されており、被疑者には黙秘権が認められている。しかし、多くの被疑者はそれを知らされないまま過酷な取調べを受け、それに耐えられなくなりありもしない自供をしてしまうケースも少なくない。〈今とは時代が全く違うが、戦後間もない頃は自白するまできつい取調べをされ、無罪なのに死刑判決を下された人も多かったらしい。
  • レポート 法学 人権保障 刑事事件 代用監獄制度
  • 550 販売中 2006/01/06
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