資料:76件
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精神科リハビリテーションの構成について
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精神科リハビリテーションの構成について
1. はじめに
精神科リハビリテーションは、確たる学術的背景なく多種多様な業種の人間の実践によって発展してきたものであるため、その構成も多様である。以下に精神科リハビリテーションの対象とそれに関わる専門職と社会資源について整理するとともに、その連携の意義について考察する。
2. 精神科リハビリテーションの対象
精神科リハビリテーションの対象となるのはもちろん精神障害者であるが、精神障害は非常に広い概念であるためにそれをもつもの全てが精神科リハビリテーションの対象となるとは限らない。我が国における実態としての精神科リハビリテーションの利用者は「精神障害のために生活の困難や生活のしづらさを抱え社会参加や活動に制限のある人々が対象となる」と言われている。よって、精神障害の医学的側面だけでなく、生活障害となる側面も正確に評価する必要がある。
かつて障害の度合いを評価する際には国際障害分類(ICIDH)が用いられていたが、障害を負の側面からしか評価していないとの批判を受けたために、2001年5月からは国際生活機能分類(ICF)が用いられるようになった。ICFでは、人間の生活機能と障害について、「心身機能・身体構造」、「活動」、「参加」だけでなく、それぞれに影響を及ぼす「環境因子」と「個人因子」についても評価する。こうした評価を踏まえ、要支援者に必要なサービスを提供していくのが精神科リハビリテーションの重要な役割と言えよう。
3. 精神科リハビリテーションに関わる専門職
精神科リハビリテーションにおいても医療は重要な役割を占めるため、精神科医師や看護師、作業療法士といった医療系の専門職種の存在は必須である。精神障害を「要治療者」として捉える場合は、医師を頂点とした医療チームで治療にあたる必要がある。そのため、精神保健福祉士には「業務を行うに当たって精神障害者に主治の医師があるときは、その指導を受けなければならない」と義務づけられている。ただし、先にも述べたように精神科リハビリテーションは精神障害の「生活障害」としての側面も支援するものである。こうした視点においては、各専門職がお互いの専門性をしっかりと認め合い、同列のパートナーとして要支援者に必要なサービスを提供していく必要があるだろう。
4. 精神科リハビリテーションの社会資源
精神科リハビリテーションを必要とする人間が最初に利用する社会資源は医療機関であろう。かつて医療機関においては入院による治療が中心であったが、近年通院でのリハビリテーションとして精神科デイケアやナイトケアなどに注目が集まっている。
急性期から脱した後に利用する社会資源は、要支援者の病状や環境によって適時適切に選択されるべきである。我が国の精神保健福祉対策の根幹である精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)において規定されている社会資源の内、比較的医療機関に近いものとして、社会復帰施設(5種類)があげられるだろう。(なお、これらの社会資源は障害者自立支援法(自立支援法)の施行に伴い平成18年10月以後廃止され、自立支援法のサービスに移行したが、現段階では経過措置段階で施設名が混在している状態であるため、ここでは旧来の名称で説明する。)
(1) 精神障害者生活訓練施設
(2) 精神障害者授産施設
(3) 精神障害者福祉ホーム
(4) 精神障害者福祉工場
(5) 精神障害者地域生活支援センター
このうち、(1) 精神障害者生活訓練施設と(3) 精神障害者福祉ホームはともに生
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精神科リハビリテーション 「精神科リハビリテーションの概念について述べよ。」 課題レポートA判定
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リハビリテーションとは、原語の「rehabilitation」を英和辞典で引いてみると、「復権」「復位」「復職」とある。中世ヨーロッパにおいては、教会から破門されていた人が許されて復権するという意味で用いられた。歴史的には、1910年代のイギリスやアメリカで、障害者への医療・福祉活動を総合してリハビリテーションと呼ぶことを提唱されたのが始まりである。それを日本語でもカタカナで「リハビリテーション」と呼んでいる。
リハビリテーションの概念として、世界保健機関(WHO)は1968年にリハビリテーションを「障害の場合に機能的能力(functional ability)が可能な限りの最高のレベルに達するように個体を訓練あるいは再訓練するため、医学的・社会的・教育的・職業的手段を併せ、かつ調整して用いること」と定義している。
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精神科リハビリテーションの構成について述べよ
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「精神科リハビリテーションの構成について述べよ。」
1 対象
精神科リハビリテーションが対象としているのは、多くが慢性的な精神疾患を患い、再発や再燃を何度も繰り返し、入退院を余儀なくされている人々である。
しかし、精神障害者がリハビリテーションの対象として考えられるようになったのは、まだ近年であり、1960年代頃に向精神薬の導入などの治療面が著しく向上した事で、社会的な復帰が可能になった事が背景にあるのだ。それまでは、精神障害者は病院や施設が生活主体の場であり、臨床の対象であった。
1987年に制定された『精神保健法』によって、社会復帰施設が制度化され、精神障害者への対応や処遇は、病院から社会復帰施設へと変わった。そして、その社会復帰施設から、最終的には地域社会のなかへ転換が図られていき、地域密着型のリハビリテーションが実施されるように方向付けされた。
しかし、精神障害者が福祉の対象として捉えられたのは、1995年に制定された『障害者基本法』からである。それ以前は、他の障害者とは別に扱われ、治療をすれば完治するといった考えから医療の対象とされたのだ。つまり、精神疾患は治療と言った医療の対象でもあると同時に精神活動上の機能や能力のリハビリテーションの対象となり、精神障害者の地域社会生活を支えていくことが、精神化リハビリテーションの目的であると変化をしていったのだ。
精神科リハビリテーションが対象としているのは、これまでの機能障害や生活障害、社会的不利の領域のなかに居ると考えられていたが、精神障害者を障害といった観点からしか見ないのではなく、その人らしい当たり前の生活を支援するといった観点へ目線を変え、障害者個々の「活動や社会参加」を支援することにより回復を促すことも重要なことだとされた。この為、保健・福祉・医療が相互的に連携をした総合的なもの、つまりトータルリハビリテーションに取り組む必要があるとされる。
2 具体的な展開について
①医学的リハビリテーション:医学的リハビリテーションには、病院内で行われるリハビリテーションと、外来で行われる外来リハビリテーション、精神科デイケアで行われるものがある。障害という部分ではなく疾病といった部分に視点を置き、精神症状の長期的な安定と再発防止、投薬による症状のコントロールを習慣としていく。それと同時に、目的を持った活動を行い、心身機能回復を図る作業療法を行いながら、社会生活の中に適応できるようになることが目的。具体的には、精神病院・精神科クリニック・精神保健福祉センターや保健所などにおいて、個人精神療法・集団精神療法・レクリエーション療法・生活指導・デイケア・ナイトケア・訪問看護などが行われている。
②教育的リハビリテーション:教育的リハビリテーションとは、精神障害者を抱えている家族や、地域住民などの周囲に居る人々に対し、精神障害や疾病内容についての理解を促していく為の「家族教育」と、精神障害者自身が、自分が患っている障害について受け入れられるように促す「障害受容の学習」が、精神病院や精神保健福祉センター、社会復帰施設などの様々な機関などで行われている。
③職業的リハビリテ-ション:精神病院などで病院内での作業訓練(療法)・外勤作業・ハローワークでの相談窓口利用・障害者職業センターでの職業準備訓練や職域開発援助事業の活用・障害者雇用支援センターの活動・精神障害者社会適応訓練事業などが職業的リハビリテ-ションに入る。また福祉的就労としての福祉工場・授産施設・小規模作業所などの利用もあげられる。最近では、障害者職
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レポート
心理学
精神科リハビリテーション学
精神保健福祉士
リハビリテーション
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精神科リハビリテーションの理念とその視点について
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リハビリテーションの理念は、全人間的能力の回復と社会への統合である。精神科リハビリテーションの理念も、その点では異なるところはない。違いがあるとすれば、理念と用いられる技術との関係である。精神科リハビリテーションの訓練は、リハビリテーションの理念(復権)そのものを意識的に動機付けようとしている。
世界人権宣言や日本国憲法では、人として生を受けた者は例外なく基本的人権を実現するように方向づけられていることを示唆している。精神障害のためにリハビリテーションに動機づけられないことが原因で、人権が妨げられる結果にならないようにすべきである。たとえば、家に閉じこもって一歩も外に出たくないといっている障害者を、誰にも積極的に害を与えないからといって、ただ放置しておくことが本人の人権を尊重することになるのかどうか、具体的によく検討しなければならない。
精神科リハビリテーションの基本原則は、人間生活のあらゆる側面に否応なしにかかわらざるをえないため、さまざまなアプローチがある。それらを網羅しかつ統合されたものとなるためには、多面性・同時性・相補性・整合性などの諸要素を常に念頭においておく必要がある。以下に精神科リハビリテーションにおける視点を述べる。
網羅的かつ統合されたアプローチとは、精神障害者はその本来の性質により、軽重の差はあれ、生活のあらゆる面に影響を及ぼす。したがってそれに対応するリハビリテーションも、人間生活のあらゆる側面に否応なしにかかわらざるをえない。また生活のある一側面に働きかけるアプローチ手法においても、生活能力の改善を目指すものや生活支援に資する環境の整備、環境への適応援助とさまざまである。これらのアプローチを偏りなく網羅的に行うことが重要なことである。
当事者参加の原則とは、リハビリテーションの主人公は、あくまでも当事者である。
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