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現代文学で検索した結果:62件
お伽草子とは、室町時代から江戸時代にかけて成立した、短編の絵入り物語、及びそれらの形式である。これははじめて児童を対象としたいわゆる児童文学というものが登場することになるのである。お伽草子は三百編あまりが存在すると言われている。そのうち世に知られているものは百編程と言われているが...
はじめに 『龍の子太郎』は国際アンデルセン賞を受賞し、ほか数々の賞に輝いている。また、米・仏・露、そのほかの国々で翻訳され、日舞・演劇、テレビや映画化などの様々な形で子供たちに愛されてきた。なぜここまでいろいろなものに形を変え愛されてきたのか、それを私は次のように考える。 龍...
鈴木三重吉は、大正七年に児童向け雑誌の「赤い鳥」を発行した。この「赤い鳥」は、 世界的な自由主義志向と児童の個性尊重を唱える教育思潮を背景に、童心主義に立って児童文学、児童文化の質的向上を意図した文学運動であった。 この雑誌は、大正七年から昭和十一年八月まで創刊され、一九六冊を刊...
-33- 高等教育ジャーナル─高等教育と生涯学習─11(2003) J. Higher Education and Lifelong Learning 11(2003) 科学と教養教育 北 村 正 直 * 北海道大学名誉教授 Science in Liberal E...
18世紀後半から19世紀初頭はイギリス文学におけるロマン主義時代と呼ばれている。18世紀前半の古典主義時代では人間生活の規律や理性に基づき、古典文学の法則に忠実に表現されていたが、ロマン主義時代では、国外のアメリカ独立戦争やフランス革命の勃発、国内の産業革命の伸展や資本主義の成立...
スワン家のほうへ 第二部スワンの恋より、スワンとオデットの出会いの場面について取り上げる。 問題となるのは、フィレンツェ派の画家ボッティチェルリによる、システィナ礼拝堂の壁画「エテロの娘・チッポラ」である。 1)テクストについて ⅰ)スワン スワンは裕福で、美に対する好みも一流で...
「海辺のカフカ」 「空っぽ」とは何かについて 海辺のカフカには、「空っぽ」という言葉がよく出てくる。下巻前半の偶数章では、ナカタさんが、自分は空っぽだということに気づく場面がある(p168)。 そこで、この作品において、空っぽとはどういうことなのかを考えてみたい。 空っぽに関...
▼国語表現とは? 国語表現とは言葉を文字で表現する事により、心の中の自分(考え)を他人に伝達する事である。個々の心中を他人にいかに理解してもらえるかは心の中のものを十分に表現しえる言葉を選ぶ事から始まる。しかし現代は、略語にはじまり、言葉より行動が先になる場合が多い。(キレる...
汚れたものを汚れたものとして、素直に書いた詩人。背徳の美を、罪という美をそのまま受け入れて書いた詩人。わたしがこの世で最も不満を抱く偽善家を、嘲り笑うどころか全く無視したその姿勢にわたしは惚れ込んだ。いや、これは畏怖というべきだろう。単に彼がわたしの最も興味を惹く要素、「男色」と...
まず厄年とは、人の一生のうちにある、一種の折り目である。厄年は、何か災厄の降りかかる年だから身を慎むというものであり、そのために種々の厄払いを行う。 厄年の考え方は、もともとは中国大陸からもたらされたものであるが、日本でもすでに平安時代から、厄年のことが文献に出ている。『宇...
普段私達は、意味を先に優先させて、それからその意味に見合うことばを探していく。そのせいか、逆に同じように、人間の多くがまずはことばに意味を求めるに違いない。ふと、音の響きが綺麗だと感じることがあっても、それが意味を伴わなければ、ほとんどの人間がそこで頭に疑問符を浮かべるだろう。私...
彼の人生、生涯を大まかにしか知らないが、彼はとても洒落たセンスをもっているのだろうとしみじみ思う。巧みな言葉の使い方、語呂の合わせ方、冷めることは無いしゃれ。そう簡単には、なりきりも、真似も出来ないだろう。また、彼の熱烈な、恋や女という存在への賛美はまるで神を崇める信者のようで...