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日本文学で検索した結果:715件
(設題) 紀貫之の作品と生涯について述べなさい。(2000字) 近世の文学について概説しなさい。 (2000字) (解答) 1.紀貫之の代表的な作品として、『古今和歌集』がある。これは日本文学史上で最初の勅撰和歌集であり、以後の撰集の範とされ、ひとつの歌風として永い間、信...
賀茂祭は華麗な王朝絵巻を見るような伝統行事であるが、この祭に纏わるシーンが日本古典文学ではどのように描かれていたか、いくつかの作品を通して述べてみたい。 この賀茂祭が行われる賀茂神社は、もとはこの地域で勢力のあった秦氏が斎き祀ったものであった。『有職故実(上)』によると平安京遷...
まず、福永武彦の『深淵』は様々な角度から読める小説ではないかと思う。例えば、「罪」とは何なのか、「聖」と「俗」とは、「飢」と「魂」は、などといったことが挙げられるのではないだろうか。私は今回この『深淵』を読むにあたって、一つの読み方の角度であると思われる「愛」という観点から読むこ...
文学と芸術は、日本においても古代から関わりがあり、発展してきた。 加藤周一氏は、日本の芸術家と社会との関係性には二つの型がある、と論じている。(参考文献①)一つは平安時代のように芸術がその社会の中で生きてゆく為に必要不可欠なものであった平安時代タイプである。またもう一つは鎌倉時代...
日本の近代文学では、明治維新後封建制度が崩壊した社会を生きる女性が様々に描かれている。 樋口一葉(一八七二~一八九六)の『十三夜』(一八九五)のお関は、身分違いの結婚生活に不満を持ち、実家に戻り離婚の相談をする。しかし元士族である父の古い考えに諭され、一族の安泰を考え自分自身の幸...
『万葉集』は舒明期から淳仁期までの約130年に渡って詠われた現存最古の歌集である。20巻からなるこの歌集は、約4500首に及ぶ様々な歌が詠われている。一般的に時代は4期に分けられており、作品は時代の風潮により特徴がみられる。代表的な歌人とその歌風について時代別に述べてみたい。 ...
歌舞伎十八番とは、上方と対比される荒事の要素が詰まった成田屋のお家芸のことである。 演目は『鳴神』『毛抜』『暫』『矢の根』『景清』『助六』『勧進帳』『鎌髭』『不破』『不動』『嫐』『象引』『押戻』『外郎売』『七つ面』『毛抜』『解脱』『蛇柳』の十八からなる。 山本二郎氏は『名作歌...
狂言は能と共に「能楽」と呼ばれ、現在伝統芸能と一つとして親しまれているが、能も狂言も「猿楽」を源流としている。能とは対照的とも言える狂言はどのように生まれ、伝統芸能として成立したのだろうか。 奈良時代、中国から曲芸・奇術・歌舞といった種類の卑俗な大衆芸能、散楽が伝えられた。これ...
今回私が鑑賞したのは、この春の季節に相応しい『田村』の能から始まり、続いて『鬼瓦』の狂言、そして『安達原』の三作品である。能と狂言は室町時代以来密接に関わり、互いに発展していったが、今回の作品の随所にもそのような点が見受けられる。三作品をそれぞれ紹介しながら、その関わりがどのよう...
ナオミズムという言葉がある。これは「知性も道徳感情もない妖婦の一典型」※1を表している。しかし、ナオミはただの淫らな悪女ではない。ナオミはこの時代を戦う女性たちの声を代弁しているのだ。 「痴人の愛」は大正十三年三月に「大阪朝日新聞」に連載され、十一月にその続編を「女性」に連...
私にとって「アーサー王とその騎士たち」で最も印象に残った騎士は、なんといっても花形の湖の騎士・ラーンスロットである。 騎士として充分な才能を持ち、容姿は抜群、男性からも惚れられるような相手である。たとえそれが世間的に許されない関係であっても、自分を喜ばせる為に、戦いに次々と勝ち...
今回この『オイディプス王』を読んで、まず疑問を感じた箇所があった。 それは主人公オイディプス王達がなぜアポロンの神託に従ったのかという、ギリシャ神話、または哲学に無知な私らしい非常に素朴な疑問だった。今日、日本に無宗教に近い状態で占いもさほど信じない私にとっては、何故そこまでア...