連関資料 :: 李陵

資料:2件

  • 「砂の女」と「」の比較
  • 「砂の女」と「李陵」、この二つの話の最大の共通点、それは自分の知らない異郷に来てしまうという設定である。しかし、どちらの主人公も望んで異郷に来たわけではない。帰れない、逃げられないといった状況に追いこまれてしまうからである。不可抗力の元に主人公たちは新たな土地で適用を強いられる。  両者とも、最初は自分の目的を持っていた。「砂の女」の主人公の男は昆虫採集をするために砂丘へ向い、「李陵」の主人公、李陵は匈奴と戦うために出陣した。しかし、「砂の女」の主人公の男は村人に監禁されてしまうことになり、李陵は戦いに敗北し、捕虜になってしまう。  どちらの主人公も捕えられてしまうわけだが、もちろん、両者とも、いつかは逃げ出して戻ろうと考える。「砂の女」の中で男は、必死になって穴から脱出しようとする。いつかは元、自分が居た自由な世界に戻れる事を信じて、様々な手段を使って脱出を試みる。李陵も、いつかは敵である匈奴の王、単于の首を隙あれば取ってしまおうと考えている。ここで、「李陵」と「砂の女」の相違点、それは主人公の脱出を邪魔しようとする者の存在の事だ。それは、穴の中で一緒に生活している女、そして村人達である。女は引き止めようとし、村人は出て来られないように監視している。逆に「砂の女」と「李陵」が違うところ、それは捕まった当人以外への影響である。たしかに、「砂の女」の主人公にも影響はあるかもしれない。例えば、会社を辞めさせられたりなどの例である、これは一見、外部への影響はあるように見えるが、実際は捕まった男本人だけの問題でしかない。これに比べて「李陵」では主人公の前いた場所、捕えられた場所、両者の王、家族や友人など全てを巻き込んだ話になっている。
  • レポート 比較 海外文学 日本文学 適応力 李陵
  • 550 販売中 2005/07/17
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