3-4つじつま合わせ

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    つじつま合わせ
    なぜ L = T - V なのか。
    質点を操るルール作り
     前回はラグランジアンがいかにも人為的な量だというところまで話した。 では次に、ラグランジアンをどのように定めればニュートン力学に従う質点の運動と同じものを作り出すことが出来るのかを調べていこう。 言うなれば、辻褄合わせのようなものだ。
     イメージし易いように、ポイント制の耐久レースみたいなものを思い浮かべると良い。 スタート地点とゴール地点は決まっている。 そしてスタート時刻とゴール時刻も決まっている。 レースの参加者はこの制限時間の間、好きなコースを自由に走ることが出来る。 スタート前に助走することも許されている。 しかし、その走り方によって時々刻々とペナルティが加算されるのだ。 最終的にペナルティが一番少なかったチームが勝ちとなる。 参加者はうまい戦略を考えなくてはならない。
     ここでレースの参加者というのは質点のことであり、ペナルティというのはラグランジアンのことである。 レースの主催者である我々はルールを操ることで参加者の走り方を好きなように誘導してやれるわけだ。
    等速直線運動
     まずは簡単な等速直線運動から考えて行こう。 もし、スタートからゴールまで速度を変えることなくまっすぐ走らせたい場合にはどのようなルール設定をしたらよいだろう?  速度に関連したルールを課してやる必要がある。 スタートとゴールの位置と時間が決まっている以上、特に速度を出させる為のルールを課す必要はないだろう。 質点はゴールへ向かうためにとにかく動かないわけにはいかないのだから。  速度の出し過ぎを牽制するようなルールが要りそうである。 そこで速度が高いほど減点になるルールを課してやる。 つまり、L = v としてやるのだ。 これで無駄な走り方はするまい。
     しかしこれはうまくいかない。 このルールでは誰がどのように走っても同点になってしまう。  初めに思いっきりすっ飛ばしてゴール地点を飛び越えて行ってしまっても、戻ってくるときは速度がマイナスになるので、ペナルティが減算されてしまうことになる。 コースを右や左にそれれば減点の対象になるが、元の直線コースに戻る過程で帳消しになってしまう。
     では速度の絶対値 |v| にしてはどうか? こうすれば引き返したりする動きを制限できる。 しかしスタート直後にゴール直前まで一気に加速して、残りの時間をゴール前でじっと待っていることも出来る。
     こういうことを防ぐ最も簡単な方法は、L = v2 というルールを課すことだ。 これは加速や減速をした分だけペナルティが増えることになる。 みんな一定速度で走るつまらないレースが作れるのだ。
     例えばレースの前半時間を v - dv という速度で走ったとする。 すると後半ではそれを補うために v + dv で走らなければならなくなるが、 前半でのペナルティは
    ( v2 + 2 v dv + dv2 ) × t / 2
    であり、後半でのペナルティは
    ( v2 - 2 v dv + dv2 ) × t / 2
    となるので、合計してやると dv2 の項だけは帳消しされずに、一定速度で走った時よりも dv2 × t だけ余分に加算されてしまう。
     今は簡単に2分割で計算したが、厳密には
    δI = ∫ dv2 dt
    となることが計算できる。
     別に L = v2 でなくとも v3 とか v4 とかにしても等速直線運動を作れそうなのだが、必要以上にややこしいことになるし、あまり利点もなさそうなのでこ

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    つじつま合わせ
    なぜ L = T - V なのか。
    質点を操るルール作り
     前回はラグランジアンがいかにも人為的な量だというところまで話した。 では次に、ラグランジアンをどのように定めればニュートン力学に従う質点の運動と同じものを作り出すことが出来るのかを調べていこう。 言うなれば、辻褄合わせのようなものだ。
     イメージし易いように、ポイント制の耐久レースみたいなものを思い浮かべると良い。 スタート地点とゴール地点は決まっている。 そしてスタート時刻とゴール時刻も決まっている。 レースの参加者はこの制限時間の間、好きなコースを自由に走ることが出来る。 スタート前に助走することも許されている。 しかし、その走り方によって時々刻々とペナルティが加算されるのだ。 最終的にペナルティが一番少なかったチームが勝ちとなる。 参加者はうまい戦略を考えなくてはならない。
     ここでレースの参加者というのは質点のことであり、ペナルティというのはラグランジアンのことである。 レースの主催者である我々はルールを操ることで参加者の走り方を好きなように誘導してやれるわけだ。
    等速直線運動
     まずは簡単な等速直..

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