DSC

閲覧数2,837
ダウンロード数6
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    繊維を対象にDSC測定を行い,得られたDSC曲線を解析する.

    *DSC(Differential Scanning Calorimeter)
    試料と基準の間に生じた温度差を0にするように電気的にエネルギーを加え,単位時間当たりに試料と基準に加えられた熱量の差dq/dtを記録する.DSC測定をすることで,試料の転移温度や融点などが分かる.

    大部分の繊維は,結晶部分と非晶部分から成る.ガラス転移温度(Tg)は非晶質の高分子に特有な温度で,繊維の機械的性質に大きな影響を与える.
    融点は,個々の高分子が他の高分子に対して自由に移動できる温度で,固体(結晶)が液体へと変化する温度であるといえる.一方Tgは,分子全体としての運動はできないが,分子中の一定の長さの単位が活発な運動を開始する温度であり,その単位をセグメントと呼ぶ.セグメントは炭素結鎖―C―C―C―C―の場合にはCの数が10〜20個程度であると考えられている.Tg以下の温度では,高分子はガラスのように硬いが,Tg以上ではゴムのように軟らかくなる。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    DSC
                           
    目的
       繊維を対象にDSC測定を行い,得られたDSC曲線を解析する.
    方法
    2.1〈試料〉ポリ塩化ビニル,ナイロン6,ポリエステル
    2.2〈方法〉①アルミニウムパンに各繊維をそれぞれ詰めた.直示天びんを用いて詰める前と詰めた後の質量を測定し,繊維のみの質量を計算した.
    ②DSC装置を用い,それぞれ300℃までDSC測定を行った(加熱速度 10.00 ℃/min).
      
    *DSC(Differential Scanning Calorimeter)
    試料と基準の間に生じた温度差を0にするように電気的にエネルギーを加え,単位時間当たりに試料と基準に加えられた熱量の差dq/dtを記録する.DSC測定をすることで,試料の転移温度や融点などが分かる.
    結果
       結果は以下のようになった(表1).
    表1 DSC測定の結果
    ポリ塩化ビニル ナイロン6 ポリエステル 試料量(mg) 3.100 2.300 1.700 ピーク(℃) … 221.33 252.03 オンセット(℃) 84.43 213.52 247.83 エンドセット(℃)...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。