資料:578件
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精神保健福祉の歩みを踏まえた上で、精神保健福祉法の概要について述べよ。
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精神保健および精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)は、精神保健福祉の歩みと深く関係している。そこで、精神障害者を取り巻く法律の歴史的変還を概観した後、精神保健福祉法の改正の概要を説明し、現行法の内容について述べる。
1.精神保健福祉の歩み
精神障害者に関する規定は長い間、各地方の判断に委ねられていた。1900年制定の精神病者監護法は、精神障害者の保護に関する最初の全国的規制であった。しかし、基本精神は社会防衛思想に基づくもので、精神障害者の私宅監置を法的に位置づけたものであった。その結果、多くの精神病者が医療の対象外となる事態を招いた。
そこで、1919年に精神病院法が制定された。しかし、公立精神病院は5病院が開設されただけであった。そのため、治療を保護も民間に頼らざるを得ない状況を生み出した。
1950年に精神衛生法が公布され、精神病者監護法と精神病院法は廃止された。この法律は私宅監置を全面的に廃止する目的でできたものであり、現代精神医療の出発点である。しかし、精神病者監護法の流れを引き継ぎ、社会防衛的色彩の強い法律であった。
一方、1953年頃になると日本でもクロルプロマジン等の抗精神病薬が使われ始めた。薬物療法をはじめ精神療法や作業療法等の治療法の進歩がみられた。寛解状態の精神障害者が増加したものの、入院の長期化は続いていた。
1964年、精神衛生法の前面改正に向けた検討が進められる中、アメリカの駐日大使が精神障害者に刺傷される事件(ライシャワー事件)が起きた。これにより、同法の緊急改正の動きが表\面化することとなった。この改正により、地域精神衛生の体制が保健所を中心につくられた。しかし、精神障害者を入院させるシステムは強化され、精神障害者の社会復帰や福祉という理念は欠落してしまった。そのため、社会的入院が増加していった。
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精神保健福祉の歩みを踏まえた上で、精神保健福祉法の概要について述べよ。
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「精神保健福祉の歩みを踏まえた上で、精神保健福祉法の概要について述べよ。」
明治中期まで、日本には精神保健に関するはっきりとした法律は存在しなかった。1874年に制定された『恤救規則』の中で、貧困な状態に陥っている障害者を国が救済する程度の制度はかろうじて存在していた。この時代は、神社仏閣に収容をされたり、私宅監置によって加持祈祷などが行われ、治療というよりも神仏的な何かであると考えられる面が強かった。1874年には医制が引かれ、翌年に精神科として初の公立病院として京都府癲狂院が開院となる。その後1879年には東京府癲狂院が設立した。そして、1886年に元相馬藩主が精神科病院へと入院させられたことに対し訴訟が起き、日本の法律に不備がある事が世界的に注目される事となった。そこで、警察関係者が許可さえすれば、精神障害者を私宅で監護することが出来ると定めた『精神病者監護法』が1900年に制定された。この法律は精神病を抱えている人々に対し治療などを定めたものではなく、監護義務者を指定することで、不法な監禁を防止し、また公安面から取り締まる社会防衛的な側面が強かった。その結果、精神病者の9割余りが医療から外れた状況へ追い込まれたのだ。
日本の精神医学の父である呉秀三は、全国の私宅監置の現状視察をし、「我が国の精神病者は、精神病になったということのほかに、我が国に生まれたという二重の不幸を背負っている」と現状の精神医学の体制について厳しく批判をし、政府に精神病院の建設と精神病院法の制定を強く働きかけた。1919年に、ようやく『精神病院法』が公布されるが、行政の財政難のため公立精神病院の建設は全く進まず、病院の建設に関しては、ほとんどが民間資本に委ねられてしまい、治療も保護に関しても民間に頼らなければやっていけない状況をつくりだした。つまり、国が推し進めなくてはいけないのを、民間が手探り状態でやったのだ。1950年、精神医療に関する近代的な法則といわれる『精神衛生法』が公布され、精神病者監護法は廃止された。しかし、この『精神衛生法』は、これまで行われてきた精神病者監護法の流れを引継ぎ、社会防衛的な色彩の強い法律であり、内容的には改善はみられなかったのだ。その内容は、①私宅監置制度を廃止するとともに、精神病院の設置を都道府県に対して義務かする。②精神病者や精神薄弱者、精神病質者を法の対象としてはっきり明記した。③措置入院制度について、新たに新設をした。④同意入院について設定をした。⑤仮入院や仮退院制度について規定がなされ、新しく、精神衛生相談所・精神衛生審議会・精神衛生鑑定医療制度が設置されるようになったのである。この『精神衛生法』は、1987年の『精神保健法』の成立まで約37年もの間にわたって、戦後の精神医療を規定するものであったが以下の問題を抱えていた。
まず、精神障害者の人権に対する配慮などがまったくなかった。特に入退院に関する手続きは、人権無視な扱いが当たり前であった。第2に、社会全体からの隔離や、入院の仕方を規定したものであり、在宅精神障害者への対策や社会復帰についてまでは考えられていなかった。つまり、精神障害者の立場に立つというよりも、住民や社会的な安全を計ろうという社会防衛が強いと言える。
精神病院の数は、1993年頃まで、増加の傾向をたどった。特に1961年からの10年間の伸び率が高く、急激な増加傾向にある。その背景には、厚生省(現厚生労働省)による第1回精神障害者実態調査が1954年に行われ、増床政策の基礎資料が作られ、精神病院が特殊病院と位置
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職場における精神保健活動の実際について
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「職場における精神保健活動の実際について」
1、はじめに
精神保健活動とは、人々の健康のうち主として精神面の健康を対象とし、精神障害の予防・治療を行い、また精神的健康を保持・向上させるための諸活動のことである。
今、様々な社会の変化に対応するため、人々は多くのストレスを抱えることとなり、精神的健康を保てなくなる人が増えてきた。そこで、人々が社会の中で健康的に生活できるよう、精神保健活動が注目されるようになってきている。
2、職場における精神保健活動
(1)職場での精神保健
近年における合理化と技術革新の進展に伴う労働環境の変化によって、人々は精神的な面で大きな影響が出ている。職場における精神保健活動は、そのような精神的健康の病気を予防・治療し、人々が健全な状態で働けるようにすることを目的としている。
職場において、精神的に健康な状態とは、一般的に、家庭などの職場外の環境を持つ個人が、所与の職場環境の中で良好な適応の状態において生活できていることを意味する。良好な適応状態とは、単に疾病や重大な症状がないばかりでなく、精神的な満足や充実、さらには成長があることである。
また、個人が適応する職場環境とは、一定の職務や職位を与えられたことから、それに関連する仕事自体にかかわる要因(過剰あるいは過少労働負担、採光、湿度、温度、騒音、勤務時間の長さなどの物理的労働環境、交替労働、労働する人と環境との適合性、労働の危険度など)、役割関係要因(役割内容のあいまいさ、役割葛藤、責任度など)、キャリア開発要因(過剰・過少昇進、仕事の安定性・将来性、賃金の満足度など)、職場の人間関係要因(上司、同僚、部下、取り引き先などとの関係)、組織風土要因(組織内政治、伝統的慣習、経営参加度、行動規制など)から成ると言われている。
したがって、このような職場環境の在り方が個人の適応状態を大きく左右するが、適応にはその個人の個別的要因も関与してくる。つまり、属性的、身体的要因(性差、年齢、学歴背景、体力、障害、国籍など)や心理社会的要因(知的・技術的能力、欲求水準、価値観、行動特性、ストレス対処能力、生活出来事など)が関係してくる。
(2)職場と家庭との精神保健の関連
個人の適応状態には、職場外の環境要因も関係する。すなわち、家庭環境としての家族・親族関係、生活環境、家族のライフステージ、財力などである。
長引く不況は、労働者の心をむしばみつつある。倒産企業の増加、金融会社や証券会社の倒産や合併、また建設、土木関係の大型企業の倒産の噂など様々な不安要素がある。このような不況の中、そこに勤務するもののストレスは相当なものであろう。
働く者の不安は家族、家庭の不安や問題である。その意味では家庭における精神保健の問題でもある。
個人の職場への適応状態としての精神健康度は、以上のような個別的要因と職場環境要因や職場外環境要因から決定されると言える。
(3)企業の精神保健の取り組み
企業など産業における精神保健では、一般的に職員の精神障害の予防と発見、治療機関への誘導と職場復帰への援助を目的として、精神保健に関する知識の普及や精神保健相談が実施される。このような活動は、職員個人に対する精神保健を通して精神障害の発症による企業の損害を最小限に抑えようとすることが目的とされがちである。しかし最近では、職場全体の精神健康の維持、増進を目的とした啓蒙や相談、リフレッシュ休暇付与など、精神障害から回復した職員の職場復帰に対する支援などが、積極的に展開されるようになってきている。さらに医学的治
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精神保健福祉法の概要について
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(1)精神保健福祉の歩みについて
日本の精神保健福祉の歴史は、時代的にも福祉事業に勝るとも劣らない古さと伝統を持っている。しかしその伝統の内容と発展の過程では、精神障害者の生活の視点から見た場含、あまりにも時代に取り残され、政策的には「後回し」になっていたといえる。
最近の10年でようやく、制度・政策的には身体障害者のそれと似たようなものが設けられているが、現状は、精神障害者杜会復帰施設の現場では、今後何を先に充実させるべきか模索している段階であるといえる。
日本では現在に至るまで歴史的背景に、医療・福祉も他の施策と同じように、諸外国の国力に急速に追いつくことを一義的な目標として、政府主導で発展してきた傾向がある。
その中にあって、精神障害者に関する法律の整備は特に遅れており、それも医療・福祉行政とはいい難い内容の精神病者監護法官制が、1900年に初めて出来た。その後、1919年に精神病院法、1950年に精神衛生法が議員立法として成立した。そして、精神衛生法に地域精神医療に関する規定が設けられたのが1965年であり、精神障害者の社会復帰の促進と人権の尊重が必要と明記されたのは、1988年に精神衛生法が改正され精神保健法になったときであった。
精神病者監護法は、「精神病者の中には社会に害悪を流すものが多い」として、「法を制定し、精神病者を保護し、杜会に害のないようにしたい」という目的でつくられた。また精神病院法は、「公安上、危険防止上、精神病院設置の必要性は大きく、今後年3〜5ヶ所づつ公立精神病院を、10〜15年計画で公立病院を設置する」ことを目的としたものであった。
これら2法に比べると、精神衛生法は「私宅監置を全面的に廃止する」目的でできたものであり、現代精神医療の出発としては、一応の体裁が整っている。
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精神保健福祉施策の概要について
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(1)精神保健福祉施策の現状
現在次々と、精神障害者に関わる法律が改定されてきている。1995(平成7)年5月12日に精神保健法が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に改定された。すでに心身障害者対策基本法は、1993(平成5)年12月に障害者基本法に改定されている。また、保健所法は1994(平成6)年7月に地域保健法に改定されている。
しかしながら、最近の精神障害者に関わる法律の一連の改定は、以下の2点において未だに課題が残っている。
まず第1点は、抜本的な改定に至っていない点である。例えば、今なお保護者の規定がなされている問題があるし、身体障害者や知的障害者の人びとの施策と比較しても大きな開きがある。
第2点は、法律の主旨を実現するための「財源」と「人」の確保の点でも未だ不十分であるといえる。
しかし「人」については、1997(平成9)年12月2日精神保健福祉士法案が衆議院本会議で可決され、更に12月12日、同法案が参議院本会議において全会一致で可決し、12月19日、法律第131号として交付され改善されつつあるといえる。
(2)精神保健福祉施策の改定の概略
精神保健福祉施策の改定の主要な点は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に名称を変えた点に象徴されるが、その象徴される名称に応える内容を備えているかというと、これもはなはだ不充分であるといえる。
以下は主な改定の内容である。
?障害者手帳の創設
?職親制度の法律内事業化
通院患者リハビリテーション事業(職親制度)がグループホームなどに続いて法律化された意味は重要である。
?公費負担医療の変更
?市町村の役割の明示
ここ数年の精神保健法の改定によってようやく、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律は、「精神障害を持つ人などは、病気を持つ人でもあり、また同時に障害を持つ人でもあり、そしてそのような病気や障害を持ちつつ生きている市民(生活者)である」と定義したのである。
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精神保健福祉施策の概要
精神保健福祉施策に関わる法律の歴史展開
精神保健福祉施策
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精神保健福祉法の概要
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今世紀のはじめに制定された「精神病者監護法」以後の変遷は、国の精神障害者に対する認識、精神障害者観の変化の反映であり、この変遷の跡を辿ることは、今日の精神障害者福祉施策の動向を理解する助けになる。
1.精神保健福祉にかかわる法律の発展
1)精神病者監護法(1 9 0 0年〜1 9 1 9年)
精神障害者に関するわが国最初の法律は、23条の簡単な法律だが、この法律制定の目的は、当時野放しになっていた精神病者の私宅監置を警察の許可制にして取り締まること、監護義務者の制度を設けて監置の責任を障害者家族に負わせることであった。また精神病院(癲狂院)も入院患者を鉄鎖で拘束することを義務づけられた。
2)精神病院法(1 9 1 9年〜1 9 5 0年)
都道府県立病院の設置や、公私立病院を代用精神病院に指定するなどが規定された。しかし、国立病院設置および道府県に精神病院の設置を義務づけず、民間の代用病院制度を設けたために、民間病院は若干増加したが、公立精神病院の設置は遅々として進まなかった。その上、精神病者監護法がそのまま温存されたため、私宅監置はますます増加した。精神病院法制定から15年経った1 9 3 5年、公立精神病院9施設(入院患者2 0 0 0人)、私立病院93施設(入院患者1 7 0 0 0人)であるのに対して、私宅監置は7 0 0 0人余の多数にのぼっていた。
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