OXFAMのMake Trade Fairキャンペーン

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    資料紹介

     OXFAMはフェア・トレードを推進する世界的NGOであり、それが行うキャンペーンの影響力は大きい。OXFAMは2002年に、Make Trade Fairキャンペーン(以下MTFキャンペーン)を開始した。MTFキャンペーンは、国際貿易のルールを改定することを目的としており、改定により貿易は、世界の貧困撲滅に対して目覚しい結果をもたらすことができる、としている。このキャンペーンの主な目的には以下のようなものがある。
    ・IMFや世界銀行主導による貧しい人々への影響を顧みずに、やみくもに途上国に市場開放を迫る条件付プログラムを中止すること。
    ・第三世界諸国の市場参入を容易にし、先進国の農産物の過剰生産に対する補助金を打ち切り、輸出ダンピングをやめさせる。加えてWTOのルールを変更し、発展途上国が自国農産物を保護できるようにすること。
    ・多様化を推し進めるために新たに国際的農産物機関を創設し、過剰供給を防ぎ、ある程度価格が高値安定して生産者が十分な暮らしを営めるようにすること。また、企業の商慣行を変えさせ公正な価格で取引を行うこと。
     ここでは、このキャンペーンの中で発表された重要な二つのレポートについて考えてみたい。この二つのレポートは、日本ではあまり注目されていないが、世界的に様々な議論を巻き起こしたものである。一つめは、日本で翻訳出版もされた『MUGGED: Poverty in your coffee cup(邦題:コーヒー危機 作られる貧困)』で、二つめは、『Rigged Rules and Double Standards: trade, globalisation, and the fight against poverty(不当なルールと二重基準)』である。

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    OXFAMのMake Trade Fairキャンペーン
     OXFAMはフェア・トレードを推進する世界的NGOであり、それが行うキャンペーンの影響力は大きい。OXFAMは2002年に、Make Trade Fairキャンペーン(以下MTFキャンペーン)を開始した。MTFキャンペーンは、国際貿易のルールを改定することを目的としており、改定により貿易は、世界の貧困撲滅に対して目覚しい結果をもたらすことができる、としている。このキャンペーンの主な目的には以下のようなものがある。
    IMFや世界銀行主導による貧しい人々への影響を顧みずに、やみくもに途上国に市場開放を迫る条件付プログラムを中止すること。
    第三世界諸国の市場参入を容易にし、先進国の農産物の過剰生産に対する補助金を打ち切り、輸出ダンピングをやめさせる。加えてWTOのルールを変更し、発展途上国が自国農産物を保護できるようにすること。
    多様化を推し進めるために新たに国際的農産物機関を創設し、過剰供給を防ぎ、ある程度価格が高値安定して生産者が十分な暮らしを営めるようにすること。また、企業の商慣行を変えさせ公正な価格で取引を行うこと。
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