障害児心理 第2設題

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    資料紹介

    「多動性障害、学習障害について、定義、分類、原因、特徴を述べよ。」
    多動性障害とは,年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力,又は衝動性,多動性を特徴とする行動の障害で,社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また,7歳以前に現れ,その状態が継続し,中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
    多動性障害の分類については、一般的にDSM-IVを使用して、不注意・多動性・衝動性の3つに大きく分類しているが、ダニエル・エイメン著『わかっているのにできない脳』では、症状によりADHDを、「典型的ADD」、「不注意型」、「過集中型」、「側頭葉型」、「火の輪型」の6つのタイプに分けており、典型的ADDは、動きが激しく、落ち着きがなく、おしゃべりである典型的なADHDのタイプであり、不注意型は、多動がないためおとなしく、一見ぼんやりして無気力そうに見えるタイプであり、過集中型は、注意の対象を切りかえるのが難しく、考え方や行動が決まったパターンにとらわれがちになるタイプ。がんこで、自分の思うとおりに事が進まないと気がすまなかったりすることが多く、側頭葉型は、かんしゃくを起こしやすく、気分が変わりやすいタイプで、深刻な行動上の問題をともなうことも多い。頭部外傷によりADHDになることも多く、辺縁系型は、マイナス思考で不機嫌であり、うつ病に似た症状を示すタイプであり、火の輪型は、気分が変わりやすく、過集中傾向もあるなど全タイプのADDを1つに合わせたようなタイプで、最も激しいタイプである。
    多動性障害の原因については、研究が進んでいるものの未だ結論は得ていないが、遺伝的要因、周産期的障害、環境的要因、身体的要因などが複雑に関連していると言われている。遺伝的要因としては、親族などに同じ症状があった場合、ドーパミン受容体などの遺伝子が関与している可能性があると言われている。周産期的要因としては、妊娠中及び周産期の問題が密接に関連していて、母親の妊娠中の健康状態が悪く、20歳以下での出産が多く、妊娠中毒症がしばしば認められ、また胎児期の種々の障害、出産時頭部外傷、他の出産時障害が対照群より2倍以上多いと言われている。環境的要因としては、古くから鉛中毒との関連が指摘されており、また食品添加物・漂白された砂糖が関連しているという研究者もいる。
    身体的要因としては、脳の画像診断から前頭葉前皮質や小脳の一部、大脳基底核の内、少なくともニューロン群が関係していると考えられており、右前頭葉前皮質と尾状核と淡蒼球が小さいというデータもあり、また脳内のグルコース代謝の低下が認められ、前頭葉の機能低下が認められている。それに加え、甲状腺ホルモンや関連する遺伝子の異常がみられる例もある。また、児童虐待・無視、養育先を転々とすることなど既住があることもある。
    多動性障害の特徴としては、乳幼児期から症状が見られ、著しい不注意があり、与えられた課題を持続して行うことが出来ないというような自分自身で調節できない多動と、このような行動特徴が学校や家庭など様々な状況下でいつまでも持続していることである。
    子供の発達段階と活動の中心となる状況によっては、症状の現れ方が異なっており、乳幼児期でも既に、過剰な運動が見られ、対人関係においても偏りがみられ、学童期になると、クラス内での問題行動など、典型的な症状が見られ、思春期になると多動傾向がおさまることが多いが、子供によっては学業不振にとどまらず、反社会的行動もみられる場合があり、成人期になるとケースによっては仕事上の問題、不安障害、鬱な

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    「多動性障害、学習障害について、定義、分類、原因、特徴を述べよ。」
    多動性障害とは,年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力,又は衝動性,多動性を特徴とする行動の障害で,社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また,7歳以前に現れ,その状態が継続し,中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。
    多動性障害の分類については、一般的にDSM-IVを使用して、不注意・多動性・衝動性の3つに大きく分類しているが、ダニエル・エイメン著『わかっているのにできない脳』では、症状によりADHDを、「典型的ADD」、「不注意型」、「過集中型」、「側頭葉型」、「火の輪型」の6つのタイプに分けており、典型的ADDは、動きが激しく、落ち着きがなく、おしゃべりである典型的なADHDのタイプであり、不注意型は、多動がないためおとなしく、一見ぼんやりして無気力そうに見えるタイプであり、過集中型は、注意の対象を切りかえるのが難しく、考え方や行動が決まったパターンにとらわれがちになるタイプ。がんこで、自分の思うとおりに事が進まないと気がすまなかったりすることが多く、側頭葉型は、かんしゃくを起こしやす...

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