姫路大学通信教育課程 精神保健(設題2)の2022年度合格レポートです。(2019年度以降入学)
設題2
エリクソンの各ライフステージにおける心理社会的発達危機を提示し,各ライフステージに生じやすい精神保健にかかる問題を整理して述べなさい。
エリクソンは人の生涯を8段階に分け、各段階において発達課題と呼ばれる心理社会的発達危機を克服することで好ましい発達をしていくと考えた。
第1の乳児期は「基本的信頼と不信」が課題である。基本的信頼の獲得には、母親などの養育者が授乳やおむつ交換、抱っこなどの適切な世話を行うことで乳児が安心や満足を得ることが繰り返される必要がある。適切な世話を安定して得られなければ、外界や自分自身への不信につながる。
第2の幼児前期は「自律性と恥・疑惑」が課題である。自律性の獲得には、トイレット・トレーニングを中心とした躾によって自分自身をコントロールすることを学ぶ必要がある。過度な躾や失敗への叱責は羞恥心や自身への疑惑を高め、自律性の獲得の失敗につながるため、親は完璧志向に陥らないことが大切である。
第3の幼児後期の課題は「積極性と罪悪感」であり、好奇心や独立心が旺盛になり何でも自分でしようとするなかで積極性を獲得していく。自分でしようとしたことを上手...