発光断面積の測定

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    資料紹介

    要旨
    目的
     窒素分子の電子衝突発光線のうちN2、C3 u-B3 g線(2P)とN2+、B2 u+-X2 g+線(1N)に対して相対断面積曲線を測定する。これらの結果を断面積既知の線を使って絶対化する。
    方法
     真空容器中に電子衝突発光源を設置する。真空中へN2ガスを適当量( 10-3Pa)導入し、加速した電子と衝突させて励起する。そのあとの脱励起過程で放射される光の一部を窓から真空外へ取り出す。この光の中の特定の波長の光を分光器を使って選び出し、その強度を光電子倍増管と計数装置によって光子数N[c/s]として測定する。Nは衝突する電子エネルギーを変えて測定し、それぞれの電子電流Ieで割った値をグラフにする。
     この相対断面積の絶対化は絶対断面積の分かっているN2または希ガス原子(Ne,Arあたり)の発光線を使って行う。
    結果
     N2、C3 u-B3 g線(2P)では15〜17eVのN2+、B2 u+-X2 g+線(1N)では90〜100eVの電子エネルギーで励起の起きる確率が高く、両者の電子エネルギー依存性が全く異なることが確認された。
    1章 序論
    1-1  研究の動機と目的
     N2は地球大気の78%を占め、オーロラにおける高層大気での発光現象に酸素原子(O)と並んで、直接関与していることが知られている。N2やOの発光断面積は、オーロラの発生といった様々なオーロラ現象の研究に必要不可欠な基礎的データとして用いられている。
     また、このような高層大気中での発光現象(放電現象)は複雑な過程の積み重ねによって生じるため、その過程は現在まで十分に理解されていない。
     したがって、放電現象における応用的な深い理解を深めるためには、基本的な放電過程を理解する必要がある。そのため、過去にも研究されている窒素分子の電子衝突発光線のうちN2、C3 u-B3 g線とN2+、B2 u+-X2 g+線を取り上げ、これらの断面積を測定することを目的とする。

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    要旨
    目的
     窒素分子の電子衝突発光線のうちN2、C3 u-B3 g線(2P)とN2+、B2 u+-X2 g+線(1N)に対して相対断面積曲線を測定する。これらの結果を断面積既知の線を使って絶対化する。
    方法
     真空容器中に電子衝突発光源を設置する。真空中へN2ガスを適当量( 10-3Pa)導入し、加速した電子と衝突させて励起する。そのあとの脱励起過程で放射される光の一部を窓から真空外へ取り出す。この光の中の特定の波長の光を分光器を使って選び出し、その強度を光電子倍増管と計数装置によって光子数N[c/s]として測定する。Nは衝突する電子エネルギーを変えて測定し、それぞれの電子電流Ieで割った値をグラフにする。
     この相対断面積の絶対化は絶対断面積の分かっているN2または希ガス原子(Ne,Arあたり)の発光線を使って行う。
    結果
    N2、C3 u-B3 g線(2P)では15~17eVのN2+、B2 u+-X2 g+線(1N)では90~100eVの電子エネルギーで励起の起きる確率が高く、両者の電子エネルギー依存性が全く異なることが確認された。
    1章 序論
    1-1  研究の動機と目的
     N2は...

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