1-5内部エネルギー

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    内部エネルギー
    熱力学の第1法則
    熱力学の地位
     状態方程式に微積分を応用しただけで随分と高度な学問を扱っているような雰囲気になってきた。 しかし本当にまだ「状態方程式」を触っているに過ぎない。
     「熱力学」というからには力に関係があることをやるはずだ。 気体に力を加えた時に熱に関連してどんなことが起こるかを調べるのが熱力学である。 液体や固体については、これらに力を加えても気体ほど大きな体積変化をしないので現象がとらえにくい。 よって今は議論から除外しておこう。
     熱現象に限らなければ、気体や液体には「流体力学」という別のアプローチもあるし、固体については力を加えた時の変形具合を議論する「弾性体力学」と呼ばれる分野もある。 熱力学も物質の振る舞いを理解するためのそういったアプローチの一つに過ぎないのだが、統計力学で使う幾つかの概念を提供しているという点で、基礎分野として重要視されている。 統計力学は液体や固体にも適用できるという、それはもう強力な道具なのだ。 そのための基礎作りだと思って取り組んでもらいたい。 たとえ熱力学に限界を見たとしても・・・。
    ちょっと伏線
     しかし、気体に力を加えたところで全く新しいことが起こるのを期待しない方がいい。 単純な気体の状態というのは ( p, V, T ) のどれか2つを指定すれば完全に定まるのであり、この関係は外から力を加えたところで崩れるものではないからである。 状態方程式はすでに気体の性質をほぼ言い尽くしているのだ。
     これからやるのは、状態方程式そのものに手を加える作業ではなく、状態方程式を基礎にして、そこから何が言えるかを調べてゆくという作業である。 状態方程式は単純で、そこから新しいことなど出て来そうも無いと思えるかも知れないが、ぼんやりと眺めていただけでは気付くことのない意外な発見がある。
    微小仕事の表し方
     さあ、ここからが本題だ。 気体に力を加えよう。 これで気体全体が動く場合は(つまり気体の重心が移動する場合は)、熱力学の出番ではない。 ニュートン力学を普通に使えばいいのだ。 しかし、気体が全体として移動しないでその場で押しつぶされた時には、気体の状態に変化が起こる。
     気体をつぶすには、密封できる袋でもピストンつきのシリンダーでもいいが、何かに気体を詰めて、気体の圧力 p に逆らって押す必要がある。 圧力というのは単位面積あたりの力のことであるから、押した面積が S だとすると必要な力は F = pS である。 そしてその力でごく僅かな距離 dx メートルだけ押し込んだとすると、その時に必要となる(ごく僅かな)仕事量は
    となる。 面積 S の部分を dx だけへこませたのだから、結局、この気体の体積をごく僅かに dV = S dx だけ縮めたわけだ。 つまり圧力 p の気体の体積を dV だけ変化させた時の仕事量は
    と表せることになるだろう。
     この時加えた仕事は一体何に使われてどこへ行ってしまったのだろうか。 気体の中に蓄えられたと考えていいだろうか。 そう考えてみることにしよう。
     体積が小さくなる(つまり dV が負である)ほど仕事が気体の内部に蓄えられて増える(つまり dW が正である)と考えるのだから、
    とマイナスを付けて表しておいた方が都合がいい。 工学では熱力学をエンジンなどに応用するので dW を「気体から取り出す仕事」と考えることが多い。 それでマイナスを付けていない教科書もよく見かけるのだが、最近の物理の教科書ではマイナスを付けることの方が多いよ

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    内部エネルギー
    熱力学の第1法則
    熱力学の地位
     状態方程式に微積分を応用しただけで随分と高度な学問を扱っているような雰囲気になってきた。 しかし本当にまだ「状態方程式」を触っているに過ぎない。
     「熱力学」というからには力に関係があることをやるはずだ。 気体に力を加えた時に熱に関連してどんなことが起こるかを調べるのが熱力学である。 液体や固体については、これらに力を加えても気体ほど大きな体積変化をしないので現象がとらえにくい。 よって今は議論から除外しておこう。
     熱現象に限らなければ、気体や液体には「流体力学」という別のアプローチもあるし、固体については力を加えた時の変形具合を議論する「弾性体力学」と呼ばれる分野もある。 熱力学も物質の振る舞いを理解するためのそういったアプローチの一つに過ぎないのだが、統計力学で使う幾つかの概念を提供しているという点で、基礎分野として重要視されている。 統計力学は液体や固体にも適用できるという、それはもう強力な道具なのだ。 そのための基礎作りだと思って取り組んでもらいたい。 たとえ熱力学に限界を見たとしても・・・。
    ちょっと伏線
     しかし、気体..

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