4-3連続体の解析力学

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    連続体の解析力学
    ひもに解析力学が使えるか。
    前回と同じモデル
     前回はニュートンの運動方程式からひもの運動を論じた。 では、ラグランジアンを使った形式でひもの運動を論じる事が出来るか、というのが今回のテーマである。
     まずは前回と同様、ひもは質点の集まりだというモデルから始めよう。 ラグランジアン L は L = T - V で表せたのだから、
    と置けば良さそうだ。 第 1 項は「全質点の運動エネルギー」であり、そこから第 2 項の「全ての質点の間のポテンシャルエネルギー」が引いてある。 一つのラグランジアンのみで複数の質点の運動を全て表し切れてしまうというのが、この理論形式の強みの一つであるのだろう。 まぁ、問題の本質をすべてラグランジアンとして暗号化して押し込めてしまっただけだという見方もできなくもない。
     ところで、この L の第 2 項目は、なぜこのような形式で書き表すことが出来ているか分かるだろうか。 あまり力学の計算に慣れていないと、こんなことでもつまづきそうだ。 前回の議論では、隣どうしの質点の、それぞれの変位の差を Y としたとき、 Y に比例した復元力 -kY が働くことを確認した。 念のため言っておくと、ここで書いた係数 k の正体は T/a なのだった。 T は張力で、a は質点間の距離である。 この力 -kY を Y で積分したものはエネルギーを意味するが、そうやって今回の式の形を得ているのである。 こまごまとした話を前回で済ませておいたお陰で、説明が楽に進んで助かる。
     この L を次のような N 個のラグランジュ方程式に当てはめてやれば、 N 個の質点の運動方程式が得られてくるはずだ。
     簡単な事なので念のため具体的に計算して確かめておこうか。 いや本当の事を言うと、今から出す結果を今回の話の後の方で使いたいから今のうちにやっておくのである。 まず、第 1 項の (d/dt) の後にある偏微分であるが、これは一般化運動量 pi と呼ばれている部分だった。 この計算は簡単だ。
     そして (1) 式の第 2 項にある偏微分は一般化力 Fi と呼ばれているのだった。 yi で偏微分すればいいだけだが、 L の中に和の記号があって yn と yn+1 があるので、 n = i と n = i - 1 の場合の 2 つの項が関係する事に気を付けないといけない。
     これらを組み合わせれば、前回作った運動方程式と同じものが出来上がる。
     しかしここまでの話はまだ何ら新しい領域には突入していないことに気を付けて欲しい。 バネでつながれた質点の運動について論じているだけであり、ひもの運動ではない。
    ラグランジアン密度
     今回興味があるのは、これをどう改良したら「ひも」の運動を表すような方程式が得られるかということだ。 しかしいきなり魔法のような方法を期待してはいけない。 ひとまず前回と同じことを試してみようではないか。
     つまり、l = na を保ったまま、n→∞ に、a→0 に、そして、それだけでは質量が無限大になって困るので、一個の質点の質量を M/n と置いてやることにしよう。 またここまでは、多数あるそれぞれの質点の上下の変位を yi として表してきたが、これからは質点が密に繋がっていると考えるので、 y ( x, t ) という関数として扱うことになる。 この考えで、先ほどの L を書き換えてやろう。
     この式は試しに書き換えてみただけのものであり、まるで意味を成していない。 考え方の過程を示したいと考え

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    連続体の解析力学
    ひもに解析力学が使えるか。
    前回と同じモデル
     前回はニュートンの運動方程式からひもの運動を論じた。 では、ラグランジアンを使った形式でひもの運動を論じる事が出来るか、というのが今回のテーマである。
     まずは前回と同様、ひもは質点の集まりだというモデルから始めよう。 ラグランジアン L は L = T - V で表せたのだから、
    と置けば良さそうだ。 第 1 項は「全質点の運動エネルギー」であり、そこから第 2 項の「全ての質点の間のポテンシャルエネルギー」が引いてある。 一つのラグランジアンのみで複数の質点の運動を全て表し切れてしまうというのが、この理論形式の強みの一つであるのだろう。 まぁ、問題の本質をすべてラグランジアンとして暗号化して押し込めてしまっただけだという見方もできなくもない。
     ところで、この L の第 2 項目は、なぜこのような形式で書き表すことが出来ているか分かるだろうか。 あまり力学の計算に慣れていないと、こんなことでもつまづきそうだ。 前回の議論では、隣どうしの質点の、それぞれの変位の差を Y としたとき、 Y に比例した復元力 -kY..

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