3-7角運動量の保存法則

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    角運動量の保存法則
    物体の回転というものが、 この宇宙で特別な意味を持っていると考えなくていい。
    角運動量保存の正体
     1999年秋頃に、動きにごまかしのないリアルな巨大ロボットの格闘ゲームを作ろうと思い立った。 重心移動などをコントロールする硬派なゲームだ。
    今だから言うが、ネット上で格闘大会を主催して、公式改造パーツを「広江工業」の名前で売って一儲けしようと企んでいたわけだ。 オーダーメイドも引き受けるつもりだった。  金次第でいくらでも強くできるのではなく、指定した材質、強度加工のコストによって値段設定する。 形状を工夫することで各パーツの重心位置を調整することができるが、総重量などはサイズ、材質、加工方法の選択によって制約を受ける。 ユーザはこれらを専用のソフトで設計して、そこに出た金額を払えば「広江工業製」として認証を受けられて、公式戦で使用可能となるという仕組みだ。 また、設計データについてはユーザ間の売買を自由に認めるつもりだった。
         しかし当時のパソコンの能力、ネットの遅さを思い出してもらいたい!! またその頃、コンセプトは違うものの、似たようなゲームが連続して発表されたのでやる気が失せてしまった。 リモコンダンディとかね。 巨大ロボットものは当時流行ったように見えた。 開発中の無収入の中で、近いうちに絶対誰かが同じことをやる!という不安に負けたのだった。
     とにかくその頃、そのゲームのための基礎的なシミュレーションをコンピュータ上で繰り返していたわけだが、その結果を見て驚いた。 運動量の保存のみをプログラムしただけなのに、プログラムした覚えのない物体の回転や遠心力まで再現してくれたのだ。 厄介な角運動量保存はどうやってプログラムで実現したらいいのだろうと悩んでいた矢先のことであった。 私は暫くの間、なぜプログラムをしてもいないのに角運動量保存がコンピュータ上で再現できているのか理解できないでいた。 忠実に角運動量を再現できているわけではないだろう、と疑った時期さえもあった。
     私はそれまで角運動量の保存法則は運動量保存法則やエネルギー保存法則と並ぶ宇宙の基本法則の一つでそれぞれは独立して成り立っているのだと思い込んでいたのだ。  ところがその辺りを気をつけて教科書を読み直してみると、角運動量保存則は運動量保存法則を使って導かれる結果である事が分かった。 運動量保存法則が成り立っている限り、必ず成り立つことが保証されているのである。 要は、角運動量保存法則は数学で言うところの定理みたいなもので、公理ではないわけだ。
     そんなに難しくないからここでやって見せようか。
     最後の行で第1項が0になるのは、速度ベクトル v どうしの外積を計算したからである。 同じ方向を向いたベクトルどうしの外積は0になるのだった。 このようにして第2項だけが残るわけだが、もしこの N も0であるなら角運動量は時間的に変化しない事になる。 ベクトルを使った場合でも、外部から力のモーメント N が働かない限りは角運動量が保存する事がちゃんと示せるのである。
    角運動量保存則は定理であって、基本法則じゃないぞ!
    なぜ角運動量は保存する?
     数式で示せるからと言って、それを何も考えずにそのまま受け入れてしまうのは気持ちが悪い。 先ほどの式の最後の変形で第1項が消えてしまったわけだが、これこそ前回の記事の最後に出てきた疑問の核心部分である。
    「回転半径が変化しているのに、なぜ角運動量は変化しないでいられるのか」
     ベクトルを使わずに説明した時

    資料の原本内容( テキストデータ全体をみる )

    角運動量の保存法則
    物体の回転というものが、 この宇宙で特別な意味を持っていると考えなくていい。
    角運動量保存の正体
     1999年秋頃に、動きにごまかしのないリアルな巨大ロボットの格闘ゲームを作ろうと思い立った。 重心移動などをコントロールする硬派なゲームだ。
    今だから言うが、ネット上で格闘大会を主催して、公式改造パーツを「広江工業」の名前で売って一儲けしようと企んでいたわけだ。 オーダーメイドも引き受けるつもりだった。  金次第でいくらでも強くできるのではなく、指定した材質、強度加工のコストによって値段設定する。 形状を工夫することで各パーツの重心位置を調整することができるが、総重量などはサイズ、材質、加工方法の選択によって制約を受ける。 ユーザはこれらを専用のソフトで設計して、そこに出た金額を払えば「広江工業製」として認証を受けられて、公式戦で使用可能となるという仕組みだ。 また、設計データについてはユーザ間の売買を自由に認めるつもりだった。
         しかし当時のパソコンの能力、ネットの遅さを思い出してもらいたい!! またその頃、コンセプトは違うものの、似たようなゲームが連続..

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