小説ノート5

閲覧数917
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    タグ

    日本アメリカ中国人間理解生活自分意味

    代表キーワード

    小説

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    おごそかな渇き 2009年08月27日 山本 周五郎 野分 本当の妻になって、生涯かわいがって貰えるおまえは、しあわせだろう、けれどもそれじゃあ奥方になって来る方が気の毒じゃあないか、お大名そだちだって人の心には変りはない筈だ、一生の良人とたのむ人が自分には眼も向けず、同じ屋敷のなかでほかの者をかわいがっているとしたら、お紋、おまえがその人だったとしたら、どうだ、悲しくも辛くもねえか、平気で一生みていられるか・・・そんなむごい、不人情なことに眼をつむる訳にはいかねえ、人に泣きをみせてまで、自分の孫を仕合せにしたかねえ、 雨あがる みなさんやさしい善い方ばかりでしたわね、自分の暮しさえ満足でないのに、いつも他人のことを心配したり、他人の不幸に心から泣いたり、僅かな物を惜しみなく分けたり、……ほかの世間の人たちとはまるで違って、哀しいほど思い遣りの深い、温かな人たちばかりでしたわ」 「貧しい者はお互いが頼りですからね、自分の欲を張っては生きにくい、というわけだろうね」 かあちゃん 「金持のことは知らないよ、金持なら子供にどんなことでもしてやれるだろう、貧乏人にはそんなまねはできやしない、食...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。