学校保健の目的は、心身ともに健康な国民の育成・教育を受ける権利の保障・児童生徒
の生存権・健康権の保障であるとされており、わが国では、「学校保健」を「保健管理」と
「保健教育」という 2 領域からなるものというとらえ方が一般的である。養護教諭は児童
生徒の養護をつかさどる専門的職員として学校保健活動の中核となる重要な役割を持って
いる。
「保健管理」とは学校管理下における心身の健康の保持増進を目的とし、他律的に児童
生徒の健康に関する世話をすることである。保健管理は対人管理と対物管理に分けられる。
対人管理とは毎日の健康観察や、健康診断、健康相談、疾病予防の実施、救急措置などの
心身の管理と、健康生活の実践状況の把握及び規制や学校生活の管理などの生活の管理の
ことである。対物管理とは、学校環境衛生検査とその事後措置などの学校環境の安全・衛
生的管理や、校舎内外の美化などの学校環境の美化等情操面への配慮などの学校環境の管
理のことである。それぞれの内容から得られた結果は、児童生徒が自らの健康状態を評価
し、生活改善等に活用できるよう、保健教育との関連性を考慮する必要がある。これらは
児...