デカルトの考察

閲覧数5,833
ダウンロード数41
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    デカルトの倫理思想について、特に著書『省察』の内容について考えてみるとする。
    まず、デカルトであるが、1596年フランスに生まれるが、この頃はヨーロッパの「科学革命」の只中であった。そのため彼は機械論的自然学の体系化や、幾何学と代数学の総合を成し遂げるとともに、さらに、この新しい自然学や数学的知識を基礎付けるために、それまでのスコラ哲学を否定して新しい形而上学を構築するという大胆な作業を敢行した。デカルトが一般に「近代哲学の父」と称されているのは、独自の機械論的自然学の構築者にして、同時にその基礎付けのための形而上学の革新者でもある、というこの全面的な革命家としての業績ゆえである。デカルトの哲学は?物質世界と人間の精神とがまったく
    独立な実体であること(二元論)?すべての存在が数学的原理によって統一しうる延長体であるということ?また、精神の本質は数学的に把握する純粋知性であるということ?そして、この知性が真理に到達しうることの根拠は、完全者である神にある、ということであるという4つの主張にまとめることができる。彼はこの哲学の詳細はその著書である『省察』『哲学原理』『方法序説』において展開している。
    デカルトがまず最初に必要であると考えたのは、これまで知識と称せられていたものを、すべて一旦疑いにかけてみるということである。これは、それまでの人々の思考の習慣を全面的に覆すために行うのであるから、ここの信念を順番に疑うということではなくて、そうした信念の原理であると考えられていたものを疑うことであり、それらの原理について暫定的に判断を保留するのではなくて、疑う理由が少しでもある原理は偽なるものとして否定してみる、ということであった。デカルトの懐疑はこのように、新しい世界像の構築のために古い知識の根拠をすべて無くそうとすることであるが、これは同時に知識の原理をはじめから新たに見つけ出し、そこからそれを土台にして知識を再建しなおそうという作業でもあった。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ~デカルトに関する考察~
    デカルトの倫理思想について、特に著書『省察』の内容について考えてみるとする。
    まず、デカルトであるが、1596年フランスに生まれるが、この頃はヨーロッパの「科学革命」の只中であった。そのため彼は機械論的自然学の体系化や、幾何学と代数学の総合を成し遂げるとともに、さらに、この新しい自然学や数学的知識を基礎付けるために、それまでのスコラ哲学を否定して新しい形而上学を構築するという大胆な作業を敢行した。デカルトが一般に「近代哲学の父」と称されているのは、独自の機械論的自然学の構築者にして、同時にその基礎付けのための形而上学の革新者でもある、というこの全面的な革命家としての業績ゆえである。デカルトの哲学は①物質世界と人間の精神とがまったく
    独立な実体であること(二元論)②すべての存在が数学的原理によって統一しうる延長体であるということ③また、精神の本質は数学的に把握する純粋知性であるということ④そして、この知性が真理に到達しうることの根拠は、完全者である神にある、ということであるという4つの主張にまとめることができる。彼はこの哲学の詳細はその著書である『省察』『哲学原...

    コメント1件

    04gs105 購入
    よくわからなかった。
    2007/03/15 17:44 (17年1ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。