湾岸戦争における情報操作

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    資料紹介

    湾岸戦争の印象に残ったテレビ映像で「原油まみれで真っ黒になったペルシャ湾に生息している水鳥」がある。これは、湾岸戦争を象徴するようなインパクトの強いものであった。映像を見ると、「かわいそう」「何が起きたのか?」と思うだろう。「罪もない鳥が殺された」「残虐極まりないサダム・フセイン」「戦争とは最大の環境汚染だ」と考える人もあれば、「かわいそう」と感想は様々である。
    しかし、おそらくほとんどの日本人には「フセインはこんな環境破壊をやったのか。許せない」と対イラク感情を助長させ、アメリカによる攻撃を正当化するようなものだった。そして、フセイン元大統領を極悪非道の環境テロの首謀者として世界中に強く印象付けた。
    湾岸から油にまみれた水鳥の姿が配信された4時間後、ブッシュ大統領はイラクによる環境テロとブッシュ大統領が非難した。同時にアメリカは、イラクがクェート海岸の沖合にある石油くみ出し施設からポンプを使って原油の放出を行っている。と、環境を破壊するイラクの暴挙と発表した。
    ところが、もともとイギリスの通信社の記者によって撮影されたものであり、最初に伝えられたオリジナルのレポートには「実態を伝えると同時に、だれのせいでこのような事態になったのかはわからないが、環境破壊は続くでしょう」という字幕が書かれていた。

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    「油まみれの水鳥」
    湾岸戦争の印象に残ったテレビ映像で「原油まみれで真っ黒になったペルシャ湾に生息している水鳥」がある。これは、湾岸戦争を象徴するようなインパクトの強いものであった。映像を見ると、「かわいそう」「何が起きたのか?」と思うだろう。「罪もない鳥が殺された」「残虐極まりないサダム・フセイン」「戦争とは最大の環境汚染だ」と考える人もあれば、「かわいそう」と感想は様々である。
    しかし、おそらくほとんどの日本人には「フセインはこんな環境破壊をやったのか。許せない」と対イラク感情を助長させ、アメリカによる攻撃を正当化するようなものだった。そして、フセイン元大統領を極悪非道の環境テロの首謀者として世界中に強く印象付けた。
    湾岸から油にまみれた水鳥の姿が配信された4時間後、ブッシュ大統領はイラクによる環境テロとブッシュ大統領が非難した。同時にアメリカは、イラクがクェート海岸の沖合にある石油くみ出し施設からポンプを使って原油の放出を行っている。と、環境を破壊するイラクの暴挙と発表した。
    ところが、もともとイギリスの通信社の記者によって撮影されたものであり、最初に伝えられたオリジナルのレポー...

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