「た」の用法と本義

閲覧数2,485
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    一章・助動詞「た」の意味
     助動詞「た」には様々な意味がある。はじめに、「た」の現代語においての意味とその意味での文章例をあげる。この章は便宜上、箇条書きにする。
    ?過去・発話時以前に起こった動作・状態を表す。
     例・・昨日は雨が降った。
           大昔、この場所は海だった。
    ?完了・・ある時点において、それ以前に動作が終結していることを表す。過去のことにも現在のことにも使用できる。
    例・・彼がアメリカに出発してから一週間経った。
       辺りが暗くなっていることに気がついた。  
    ?属性所有・・物事がある状態にあることを表す。「〜ている」「〜てある」に置き換えが可能であることが多い。
    例・・壁にかかった絵を鑑賞する。
           よく冷えたビール
    ?想起・・発話者の発話時に成り立つ事態について、忘れていた過去の認識を想起した気持ちを表す。疑問文の形で用いるときは、思い出したことを確認する意味が強くなる。
    例・・そういえば、今日は日曜だった。
          試験が始まるのはいつからだったっけ。
          どなたでしたか。
    ?発見・・何かの物事について、初めて気づいたことを表す。
    例・・君はこのクラスだったのか。  
    ?命令・・強い要求を、すでに実現したことのように言い表す。
    例・・早く、帰った、帰った。
          どいた、どいた。
    ? 事態実現の仮想・・未然のことを、既に実現したことのように仮想して言い表す。
    例・・もし私が鳥であったなら。
          先生が呼んでいるから、早く行ったほうがいい。
    ? 確認・・動作や状態、事柄が間違いなく成り立つことを認め報告する表現。発話者の心理が強く反映される。
    例・・じゃあ、頼んだよ。
    ? 詠嘆・・発話者の強い感情を表す。
    例・・ああ、驚いた。
         まあ、あきれた!

    タグ

    レポート日本語テンス時制語学

    代表キーワード

    日本語語学時制

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「た」の用法の広がりと本義
    一章・助動詞「た」の意味
     助動詞「た」には様々な意味がある。はじめに、「た」の現代語においての意味とその意味での文章例をあげる。この章は便宜上、箇条書きにする。
    ①過去・発話時以前に起こった動作・状態を表す。
          
        例・・昨日は雨が降った。
           大昔、この場所は海だった。
    完了・・ある時点において、それ以前に動作が終結していることを表す。過去のこ     
    とにも現在のことにも使用できる。
    例・・彼がアメリカに出発してから一週間経った。
       辺りが暗くなっていることに気がついた。  
    ③ 属性所有・・物事がある状態にあることを表す。「~ている」「~てある」に置き換えが可能であることが多い。
       
        例・・壁にかかった絵を鑑賞する。
           よく冷えたビール
    ④ 想起・・発話者の発話時に成り立つ事態について、忘れていた過去の認識を想起した気持ちを表す。疑問文の形で用いるときは、思い出したことを確認する意味が強くなる。
          
       例・・そういえば、今日は日曜だった。
          試験が始まるのはいつからだった...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。