高校英語の授業の問題点:和訳先渡し授業の提案について

閲覧数3,755
ダウンロード数2
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    日本の英語科教育の問題点のひとつは,触れる英語の量が非常に少ないということである。したがって,授業のどの時間を節約し,読む量を増やしていくかが,大きな課題となっている。こうした現状から,「和訳先渡し」方式は,少ない授業時数のなかで効率よく多読を実現できる方法として発案された。また,一文一文,わからない単語を和英辞書で調べ,文法構造を明らかにし,ていねいに和訳していく作業によって,全体が見えなくなってしまうという問題や,訳文だけが頭に残り,英語が頭に入っていかないという問題を解決する方法としても期待されている。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    英語科教育法―和訳先渡し授業について 
    和訳先渡し授業について
     日本の英語科教育の問題点のひとつは,触れる英語の量が非常に少ないということである。したがって,授業のどの時間を節約し,読む量を増やしていくかが,大きな課題となっている。こうした現状から,「和訳先渡し」方式は,少ない授業時数のなかで効率よく多読を実現できる方法として発案された。また,一文一文,わからない単語を和英辞書で調べ,文法構造を明らかにし,ていねいに和訳していく作業によって,全体が見えなくなってしまうという問題や,訳文だけが頭に残り,英語が頭に入っていかないという問題を解決する方法としても期待されている。
     確かに,単語ごとに和英辞書を引き,たくさん載っている意味の中からあてはまるものを探すという作業に追われると,全体の意味をつかむことが難しくなってしまう。「英語を英語のままでとらえる」,つまり頭の中で和訳せずに理解していくためには,「全部はわからなくても,なんとなく意味がわかる」というレベルでの多読を繰り返すことも必要だろう。その意味で,授業のすべてを「和訳先渡し」にすることには問題があると思うが,取り入れてみる価...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。