予防原則と地球温暖化

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    社会哲学  
                 予防原則と地球温暖化
                            
    今回は倫理としての予防原則の観点から地球温暖化について考える。
    1、予防原則とは
     まず、環境問題における予防原則とは、具体的な被害が生じておらず、また、科学的に根拠が薄く不確実なものであったとしても、環境破壊を食い止める可能性があるならば予防的な措置を行って被害の発生を未然に防ぐために政策をおこなうことである。この予防原則の考え方は、1980年代以降国際的な場で議論されはじめ、国際協定や世界各国の法律や条令に組み込まれてきた。
    そして予防原則の考え方が広まるきっかけとなったのは1992年にブラジルのリオデジャネイロで行われた地球サミットである。そこで採択された「環境と開発に関するリオ宣言」の第15原則において「環境を保護するため、予防的方策は、各国によりその能力に応じて広く適用されなければならない」と予防原則が規定された。また、別の部分では、「深刻な、あるいは不可逆的な被害の恐れがある場合には、完全な科学的確実性の欠如が、環境悪化を防止するための費用対効果の大きな対策を延期...

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