賠償医学:SIDS、PTSDについて

閲覧数2,773
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    SIDSとは、乳幼児突然死症候群のことで、死亡状況および剖検によっても原因が不詳であるものをいう。SIDSの原因はまだはっきりとは分かっていないが、脳の呼吸中枢の異常によるのではないかという考えが有力である。SIDSの予防策として、うつ伏せ寝を止めること、赤ちゃんを暖めすぎないこと、母乳で育てること、母親が禁煙することなどが提唱されており、実際にSIDSの発生率の減少が報告されている。
    SIDSは病気であって窒息事故ではないため、産科病院・保育施設でのうつ伏せ保育による死亡事故が民事裁判・刑事裁判となるケースがある。これらの裁判は乳児の死亡原因がSIDSか事故かが、病院・施設と遺族のどちらが勝つかの分水嶺である。
    しかし、SIDSにおいては定義に沿った診断がなされておらず、剖検が必要であるのに、剖検されていない「SIDSの疑い」という死亡診断書、死体検案書が通用している。また、剖検しても基準が診断医により異なる。例えば、吐乳吸収の解釈基準などである。これらによって、裁判が大きく左右されてしまうという問題がある。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    賠償医学 小レポート2
    1.生命保険による告知義務違反とはなにか。
    2.損害保険で医学的判断が求められるのはどんな場合か。例を挙げて説明せよ。
    3.以下の語句を賠償医学的観点から論説せよ。
    1)大腿四頭筋拘縮症
    2)PTSDについて
    3)鞭打ち症について
    4)SIDSについて
    1. 生命保険加入時には審査を受けるが、このとき加入者は保険会社に対して、持病が
    あるか、他の保険会社に加入しているかなどを告知する義務がある。この告知義務に
    違反すると保険会社は、保険解約を解除して、保険金の支払いを免れることができる。
    2. 自殺であれば損害保険金は支払われない。そこで、例えば自殺か事故かで死体検案
    書と警察による認定事実が異なる場合について、医学的判断が求められる場合がある。
    3.1) 大腿四頭筋拘縮症とは、注射剤の異常なpH、組織障害性、溶血性により、筋
    肉組織の障害、壊死、線維化・瘢痕化が生じるもので、成長にともなって筋肉が相対
    的に短縮し、関節が曲がらなくなるという症状である。
    この症状が1973年、山梨県鰍沢の子どもに集団発生し、問題となった。この集
    団発生の原...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。