日本と中国の関係

閲覧数11,667
ダウンロード数32
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

     講義を聞くまで私は日中戦争が単なる日本の侵略戦争であり、時代の波に乗ったものとあえて乗らなかったものの優劣が決した戦争だという認識を持っていた。皮肉なことにそれまでの長い間、中国文明は日本文化の根源であり、中国人は日本人に対して優越感を抱いていたが、時代の波に脆くも崩れ去った事実を日中戦争は象徴していた。
     日中戦争に至る経緯の中で、日本の取った政策は果たして正しかったのか?結果ではなく経緯を重点的に考えたい。日中戦争が日本の中国に対する侵略であったことは先に述べた通りである。そもそも何故日本は中国へ戦争を仕掛けたのだろう。それは日本の国土的特徴にある(と推定する)。資源に乏しく、山や川が多い日本では欧米へ対抗する自国力に劣っていたと言わざるを得ず、将来的にも明るい展望は見えてこなかった。そこで隣国であり、広大な土地と、資源を持つ中国に目を向けたのである。いわば欧米の脅威から自国を守るためには中国やアジアの広域の領土を得なければならない。というのが当時の見解であったと私は考察する。
     確かに当時の視点で見つめることは必要だ。しかし、現代だからこそ見えてくるものがある。私はこう考えている。何故侵略ではなく、協力を選ばなかったのかと。そこに日本の功罪がある。自国を守るために中国の何人もの人々を殺戮し、領土を得、中国の土地の恩恵を得ようとするのは余りにも身勝手ではないか。そこまでするほど日本は中国に敵対心(劣等感)があったのか?答えは否である。中国は過去に日本に対して恩恵を与えてきた。遣隋使や、遣唐使、さらにさかのぼれば弥生時代から交流してきた。日本は古くから彼らに恩恵を受けていたのである。先進文明という名の兵器に怯え、その血脈ともいえる恩恵の歴史を裏切ってしまった事こそが日本の根本的な功罪なのだ。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『日本と中国の関係』
    副題;日中戦争に対する功罪と謝罪――過去の過ちをどうとらえるべきか
    Reno1
     講義を聞くまで私は日中戦争が単なる日本の侵略戦争であり、時代の波に乗ったものとあえて乗らなかったものの優劣が決した戦争だという認識を持っていた。皮肉なことにそれまでの長い間、中国文明は日本文化の根源であり、中国人は日本人に対して優越感を抱いていたが、時代の波に脆くも崩れ去った事実を日中戦争は象徴していた。
    日中戦争に至る経緯の中で、日本の取った政策は果たして正しかったのか?結果ではなく経緯を重点的に考えたい。日中戦争が日本の中国に対する侵略であったことは先に述べた通りである。そもそも何故日本は中国へ戦争を仕掛けたのだろう。それは日本の国土的特徴にある(と推定する)。資源に乏しく、山や川が多い日本では欧米へ対抗する自国力に劣っていたと言わざるを得ず、将来的にも明るい展望は見えてこなかった。そこで隣国であり、広大な土地と、資源を持つ中国に目を向けたのである。いわば欧米の脅威から自国を守るためには中国やアジアの広域の領土を得なければならない。というのが当時の見解であったと私は考察する。
     ...

    コメント1件

    eejamp 購入
    やくにたちました
    2006/01/26 13:33 (18年8ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。