メディア産業論

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    故ミックや小説、そして数々の話題作や、90年代に続々開店したきれいで大規模な書店。そんな出版産業は、仮にそれを、出版物を、取次書店を通じて一般書店に卸し、販売する一連の産業と定義するなら、その見栄えとは裏腹に1998年以来ほぼ一貫した市場規模の縮小という危機に直面しており、40%近くに達するとも言われる返本率(書店に売れ残って出版社に返本される割合)によって各社の経営は悪化している。
    出版産業の危機とは言ったが、しかし、それとは裏腹に、出版産業の周辺にある疑似書籍市場、例えば「R25」のようなフリーペーパーや同人誌といったものは近年大きな成長を見せている。また、書籍を活用した新流通市場、例えばBOOKOFF(ブックオフ)に代表される新古書店、そしてマンガ喫茶といった産業も急速に市場規模を拡大した。出版産業の今後を考えるとき、ここに何を見出せばよいのだろうか。
    まず、同人誌市場を考察の入り口にしてみよう。90年代にコミックマーケット(コミケ)をはじめとした同人誌市場は急速な伸びを示した。ところが、コミケの中で利益を上げられている出版「者」は1割にも満たないというごく少数である。これを産業...

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