アメリカ企業における経営者支配

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    アメリカ企業における経営者支配
    まず、経営者支配の一般的な定義として、経営者が経営者を選任する権限と、企業の広範な意思決定を行う権限を掌握する、このような状況を経営者支配と呼ばれている。
    経営者支配は株式が広範に分散し、支配力を行使しうるような大株主が存在しない
    大規模な企業にのみ成立しうる。株主が分散することだけでただちに経営者支配が
    成立するというような議論もあるが、株式の分散という量的変化が支配形態の転換
    という質的変化にそのまま結びつくわけではない。大株主による支配力はその特殊比率
    が減少することにともない徐々に小さくなっていくが、それにともなって、
    経営者は株主総会や取締役会などの機関を通して支配力を獲得するようになるのである。
    支配が所有者(株主)の手から離れ、経営者に移行した状況は一般に所有と支配の分離
    とよばれている。
    所有と経営および所有と支配の分離はこのように株式の分散度合いに応じて3段階で
    進展していくと考えることができる。まず出資者が無機能資本家と機能資本家に
    分かれた第1段階では、機能資本家においては所有と経営は結合した状態であり、
    資本家による直接管理が行わ...

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