民主化ほど遠い 反日デモ抑え込み

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    民主化ほど遠い? 反日デモ抑え込み
    抗日闘争「五・四運動」記念日の今日、中国では厳戒態勢?の中、反日デモは全く行われなかったようです。
    朝日新聞「中国「五四運動」記念日、反日デモなし 各地で警戒態勢」
    http://www.asahi.com/international/update/0504/006.html?t5
    産経新聞「中国、反日デモを阻止 天安門広場を一時封鎖」
    http://www.sankei.co.jp/news/050504/kok018.htm
    ここまでの流れから見て予想どおりでしたが、一連の反日デモ騒動を総括するに、結局のところ、中国という国は民主国家とはほど遠いという一語に尽きるのではないでしょうか。
    言い換えますと、前に反日デモ「指示書」の存在について触れましたが、はじまりも終わりも官製であったのでしょう。
    中国政府にとっての想定外は、整然と指示どおり行われるはずのデモ隊が暴徒化したことで、その結果、一歩間違うと北京五輪も上海万博も飛びかねない国際的な関心を招いてしまったことで、その後の抑え込みには万全の体制を引いたものと思われます。
    もともと、中国政府がいくら「自主的」と言おうとも、現時点の中国で無届デモが許されるということ自体考えにくかったのですが、今回の抑え込みは徹底したものであったようです。
    見せしめに上海やアモイのデモ参加者で破壊活動を行った者を次々と逮捕し、デモを呼びかけたホームページは閉鎖させ、大学をはじめあちらこちらにデモ参加者は退学、処罰といった勧告を行き渡らせる等々。
    日本に対する謝罪は一切しないものの、国内的には強烈な引き締めを行い、これをもって国際社会に中国政府はちゃんとやっていると示すという構図になって来ました。
    一貫して今回の反日デモは中国の国内問題が根幹にあると言って来ましたが、やはりそのとおりであったとしか言いようがありません。
    靖国問題・教科書問題・国連常任理事国問題等標的にしやすい状態にあった日本を利用して、国民の「反政府」への不満を愛国教育を受けた若者が向きやすい「反日」に置き換えるようとしたこと、これに背景にあると言われる中国政権内での権力争いも加わり、「整然」と実施されるはずの反日デモが結果的に大混乱を引き起こしてしまう。
    国をまとめるためには絶対に日本に対する謝罪、譲歩は出来ない中で、被害を受けた補償を申し出たり、反日デモを行わないように政府や中国共産党が盛んに集会を開いたりした上での今回の抑え込みです。
    こういう仕業を日本語では「マッチポンプ」と言います。
    それにしても、中国政府は国内的には力を誇示できたのでしょうが、日本国民が負った中国に対するマイナスイメージのみならず、国際的にチャイナリスクの大きさを示してしまったことを含めマイナス面はかなり大きかったのではないでしょうか。
    そして何よりも、中国では未だに真に民主的な活動は著しく制限されていることがハッキリとわかりました。
    民主国家であれば、今でも規模は別として自主的・合法的な反日デモは行われて当然のはずです。
    私が知っている中国では、日常生活においては社会主義国とは思えない自由度がありましたが、今回のように政府の意向が絡むと全く民主的な面はないということです。
    経済成長、WTO加盟、そしてオリンピック、万博へと発展を続けている中国ですが、結局のところ、民主化要求の天安門事件の時からこの部分での状況は全く変わっていないのかも知れません。
    日本と中国という国家間で解決しなければならない歴史的な問題とは別に、我々が密接な関係にある中国という国家の姿については常に注視していく必要があると思います。
    情報提供先 -> http://blog.livedoor.jp/ken123atara456/archives/20889965.html

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