モジュール化

閲覧数1,976
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    比較経済制度論 前期課題
     「モジュール化を考える」
    05A3068Y 法経学部 総合政策学科
    長谷川泰史  
    ・はじめに 
     私は人並みに新聞やテレビのニュースを見ているほうだとは思うのであるが、これまでに「モジュール」という言葉をきいたことはなかった。(また恥ずかしながらそもそも「モジュール」という英単語さえきいたことなかった)ただ講義をきいたり書物等を見ていく中で、この「モジュール」、そして「モジュール化」が現代の社会において大きな意味をもつことを知った。今回はこの「モジュール化」の意義や功罪等について考えていくと同時に、自身の知識を深めるきっかけにもできれば、と考える。
    ・「モジュール」の意味
    まずモジュール化について論じていくにあたり、改めて「モジュール」の意味を確認しておきたい。「モジュール」を辞書でひいてみると…
    「ソフトウエアやハードウエアを構成する部分のうち、独立性が高く、追加や交換が容易にできるように設計された部品」(「大辞林」より)
    とある。このことから考えると「モジュール化」を端的にあらわすと「部品にすること」、「細分化」などとも受け取ることができる。工場をイメージするなら「分業」とも表現できるであろうか。
    しかし実際の「モジュール化」においては単純に「分業」と解釈するだけではたりないことが多々ある。事項以降ではそのあたりの事情についても考えていきたい。
    ・パソコン生産における「モジュール化」
     抽象論ばかりではいまいち形が掴みづらいので、具体的な例を用いて考えてみたい。
    「モジュール化」を考えるための好例としてあげられるのがパソコンである。パソコンはパソコンでもここではデスクトップパソコンについて取り上げてみたい。
     デスクトップパソコンはさまざまな部品から成り立っている。モニター、キーボード、スピーカー、そして本体。私はこの本体については、精密機器については詳しくないので詳細を述べることはできない。だがこの中には様々な基盤が入っており、そしてそれぞれいろいろな行程を経て出来上がってきたものであることは容易に想像できる。
     またハードの他にソフトの面も忘れてはならない。パソコンには土台にOSを吸えその他いろいろなソフトが入っている。これらもまた様々な会社でいろいろな行程を経てできあがってきたものであろう。
     このような部品それぞれが、すべて「モジュール」である。当然のことであるが一個人、また一団体が単独でパソコンを作るということを最初から最後まで絶対といっていいほど不可能である。そういった意味で分業は自然発生的なものと考えられる。
     しかし系列会社をかかえ、その中で作るということは可能なはずである。この場合大きな意味で「一団体」という表現ができるかもしれない。ただ実際にはそのような形で運営されている場合は少ない。その要因はかつてのIBMの動きにある。
     IBMは、1980年代にパソコンの仕様を公開し、規格にあったモジュールであれば内部はブラックボックスでもかまわないという開発体制をとった。これにより、世界中に無数の部品メーカーが誕生、モジュールの性能を競ったためパソコンの性能は飛躍的に高まった。反対に、系列会社の生産した部品による作り込みの開発体制をとった日本メーカーは競争力を喪失した。これ以降、パソコンメーカーは性能がよく安いモジュールを世界中から探し組み立てるというビジネスに特化。組み立て産業となったパソコン産業では、格安の賃金で大量生産できる新興企業が幅を利かせることになった。価格低下により、旧来のメーカーにとって

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    比較経済制度論 前期課題
     「モジュール化を考える」
    05A3068Y 法経学部 総合政策学科
    長谷川泰史  
    ・はじめに 
     私は人並みに新聞やテレビのニュースを見ているほうだとは思うのであるが、これまでに「モジュール」という言葉をきいたことはなかった。(また恥ずかしながらそもそも「モジュール」という英単語さえきいたことなかった)ただ講義をきいたり書物等を見ていく中で、この「モジュール」、そして「モジュール化」が現代の社会において大きな意味をもつことを知った。今回はこの「モジュール化」の意義や功罪等について考えていくと同時に、自身の知識を深めるきっかけにもできれば、と考える。
    ・「モジュール」の意味
    まずモジュール化について論じていくにあたり、改めて「モジュール」の意味を確認しておきたい。「モジュール」を辞書でひいてみると…
    「ソフトウエアやハードウエアを構成する部分のうち、独立性が高く、追加や交換が容易にできるように設計された部品」(「大辞林」より)
    とある。このことから考えると「モジュール化」を端的にあらわすと「部品にすること」、「細分化」などとも受け取ることができる。工場をイメ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。