中世ヨーロッパの海・森観

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    資料紹介

    1)a 中世ヨーロッパと環境
     ヨーロッパの範囲を考える上で、まず思い浮かぶのが「アングロノルマン王国/アンジュ王国」である。これらから、海を介した大陸との関係や「島」で自律した形成などがあげられる。たとえば「イングランド(人)」などがある。また、講義の中で、マン島にも触れられたと思うのだが、マン島はCrown Dependency(属領)であって、連合王国ではないということしか残念ながら覚えていない。
    中世の時代において、海はコミュニケーションや商業交易を媒介する「場」としての役割を持っていた。12Cから13Cにかけてのことを書いた本でブリテン、ジェラルド、ウェイルズのことを書いた本の中で、諸侯が軍をアイルランドに派遣したときのアイルランドの特徴を東方と対比している。それによると、海は不可思議な場であるということである。ヨーロッパは「毒」のない場として、逆に東方へは行けば行くほど「毒」性が強まるとしている。
     大航海時代には海は異界への入り口として考えられていた。つまり、海には分けの分からない怪人たちがいるらしいと考えられていたというのである。ウルトラマン怪獣か?仮面ライダーの怪人か?そんなところだろうか...。また、当時の世界観をTO図というもので表わすことができる簡単に表わすと以下のようになる。
    次に、森の話に移りたい。中世ヨーロッパは森に囲まれていた。街は森の中に点在していたとイメージであろうか。また、森は人間に恵みを与えるが、一方で同時に恐ろしいものであった。しかし、実は森は中世ヨーロッパにおいてそんなにおおってはいなかったのである。実際に、イングランドでは11世紀で15%から20%。14世紀では10%に過ぎなかった。フランスでは20%から30%。一方で、ドイツの東部では70%もあった。
    森の木はブナとコナラが多く、ブナ林は下草が少なく、コナラ林は下草が多い。

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     (1)a 中世ヨーロッパと環境
     ヨーロッパの範囲を考える上で、まず思い浮かぶのが「アングロノルマン王国/アンジュ王国」である。これらから、海を介した大陸との関係や「島」で自律した形成などがあげられる。たとえば「イングランド(人)」などがある。また、講義の中で、マン島にも触れられたと思うのだが、マン島はCrown Dependency(属領)であって、連合王国ではないということしか残念ながら覚えていない。
    中世の時代において、海はコミュニケーションや商業交易を媒介する「場」としての役割を持っていた。12Cから13Cにかけてのことを書いた本でブリテン、ジェラルド、ウェイルズのことを書いた本の中で、諸侯が軍をアイルランドに派遣したときのアイルランドの特徴を東方と対比している。それによると、海は不可思議な場であるということである。ヨーロッパは「毒」のない場として、逆に東方へは行けば行くほど「毒」性が強まるとしている。
     大航海時代には海は異界への入り口として考えられていた。つまり、海には分けの分からない怪人たちがいるらしいと考えられていたというのである。ウルトラマン怪獣か?仮面ライダーの怪...

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