「ショーシャンクの空に」を観て

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    資料紹介

    人権教育論 レポート 90点合格済み

    資料の原本内容

    Q1.人権教育の観点からみて、学んだこと考えるべきこと

     囚人が、何か問題を起こしたら懲罰房に入れられていた。その中は、食事の回数が少なく、日差しがなく、見動きすらままならないような場所であった。また、逆らった受刑者は、難なく殺されていた。しかも市場に出たときは、不慮の事故というように報告されて、何も問題にもなっていなかった。囚人たちへの対応が、残酷すぎると思う。受刑者たち(ブルックスや、レッド)は、希望を持つことも、社会に適応することもできなかった。監獄は、社会復帰をさせられる教育が出来ていないどころか、人権を全く無視していると思った。しかし、その中でデュフレーンは、心の豊かさ、尊厳、希望を失わなかった。私がこれらから学んだことは、人として、希望は失ってはいけないということだ。自分の思うようにならない世の中に憤りを感じ、そして自分が大切にもっていたはずの信念や誇りに妥協せざるを得ない場面に遭遇することも多いと思う。でも、希望を捨てずに、何かをこつこつ守り続ければ、きっと、大きな自由が待っているのだと信じて生きてゆくことが大切なのだと学んだ。
    Q2.①なぜ生きた虫が入っていたか

    初めての朝食だから、新人いじめで生きた虫を入れられたのだと思う。自然に入ったとしたら、調理する時に、加熱して虫は死ぬはずである。火で温める費用がなかったという判断もできるが、多分、生きた虫が入っていたということは、故意に入れたのだと考察する。そして、もう一つの理由としては、自由でないことの強調であると私は考える。デュフレーンは、刑務所に入って初めての食事であったので、不自由さを感じていたはずである。そんな中、ブルックスのポケットの中の鳥のヒナは、育てばいつでも刑務所を出ていける自由の身であった。生きた虫をヒナにあげることは、ヒナを成長させることになり、後に図書館のシーンで出てくる、大きく育ったカラスが、まさに自由を物語っていると思う。この作品の中では鳥は自由の象徴であるから、それと対比させることで、より、刑務所の生活の厳しさを強調させたのではないかと考える。
      ②ハーモニカの音が分かったか

     12月22日の人権教育論の授業で知るまで、ハーモニカの音とは、まさか最後の場面のバックミュージックに使われていたとは思わなかった。私は、音というものへの想いなどを読み取るのだと思ったからだ。デュフレーンのプレゼントしたハーモニカには、レッドに希望という物を捨て去って欲しくないというデュフレーンの願いがあったのだと思う。自由な意志や希望を捨て去って刑務所に順応していけば、刑務所暮らしの苦痛は薄れるが、ブルックスのように仮釈放後の生活に戸惑い、自殺まで追い込まれる者もいる。デュフレーンはレッドに、ブルックスのようになって欲しくないと思ってハーモニカを贈ったのではないかと考える。「フィガロの結婚」のシーンで、音楽は自由と希望の象徴になっている。その際に、デュフレーンは、「人の心のなかに誰も奪うことの出来ない物がある。それは希望だ。」と言っている。しかしレッドは、「希望は危険だ。」と言っていた。レッドは独房の中でハーモニカを手に、ハーモニカの音、つまりは、自由を、自由と希望の持つ意味を考えて吹いていたのだと考察した。

     

    ③デュフレーンの奥さんはなぜ心移りしたか

     デュフレーンの脱獄の前日に、レッドとデュフレーンの会話で、デュフレーンは奥さんに、「陰気な男で、文句ばかり言っている」と嘆かれていたと言われていたシーンがあった。デュフレーンは、奥さんを愛していたが、うまく表現できなかったと言っている。それが、奥さんが心移りした原因である。
    Q3.①最も印象に残ったセリフ

     私が最も印象に残ったセリフは、「選択肢は二つだ。必死に生きるか、必死に死ぬか」である。これは、デュフレーンが20年刑務所生活を送り、脱獄を行う前に放った言葉である。生を死によって相対化するということ。つまり、死ぬ覚悟なしに、この非日常の地獄からの自力突破は不可能であるということ。「必死に生きるか、必死に死ぬか」の思いで脱獄したデュフレーンは「希望」を失わず、必死に生きようとしたのだと思う。このセリフに、ものすごく感動した。
      ②最も印象に残ったシーン

     印象に残ったのは、ブルックスが自殺するシーンである。ブルックスについて、原作では、「人生のおいしいところをすべて奪い、この刑務所を好きなところだと思い込むよう教育し、あげく放り出した」と記されている。私は、刑務所の中で、自由を奪われて、その生活に慣れてしまうと、自由であることに怯えるという事に、私は大変衝撃を受けた。終身刑という罪の恐ろしさが、まして怖くなったシーンであった。また、このシーンで一つ気になったのは、ブルックスがなぜいきなり仮釈放されたのかということである。図書係などして、学もあり信用もあったはず。だから、色々考えたが、老いているからというのが理由しか考えられないのだ。罪も犯すことも面倒になる年齢になったから、仮釈放したのか。もし、そうだとしたら、刑務所に入った人に、そもそも人権はないのだなと思った。ブルックスの仮釈放から自殺までは、囚人の釈放後の現実の厳しさを示していると考える。
    Q4.もう一度見たいと思うか。またその理由。

     また観たいと思う。昔に1回観たことがあった。そして、今回の補講で、前もって出されたいくつかの質問に答える為に、答えを探すために、2回目を観た。しかし、一生懸命観ていたものの、2回観ただけでは、ただ漠然と観ているだけで、全く質問の答えに辿りつかなかった。3回目観る前に、映画評論家などの見どころなどを調べてから、観てみると、全く違った細かな部分が見えてくるようになった。「ここで、この演出をしているのは、このためだったのか!」など、自分なりに色々見えてくるようになったのだ。しかし、Q.2②の「BGMのハーモニカの音」は、分からなかった。このように、この映画は細やかな部分に演出が組み込まれており、回数を重ねるごとに、新しい発見が多く見つかるのだ。多分まだ、私が気付いていない部分があるのだろうと思うとワクワクする映画だと思う。また、新しい発見が見つかるため、観終わった後の爽快感がたまらないから、また観たくなっているのだと思う。

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