医学一般 レポート

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    生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関する疾患群」のことである。高血圧や高脂血症などの症状が重複して現れると健康な人に比べて生活習慣病で死に至る危険性が35倍にも高まるといわれている。これら生活習慣病に関連し日本人の三大死因の一つガン(悪性新生物)は、1981年以降わが国の死亡原因の第一位となり、その後ガンによる死亡者数は増え続けている。平成10年には、ガンによる死亡数は約28万人以上となっている。また、癌(ガン)による死亡者はすべての死亡数に対する割合はなんと30%以上になっている。このように死亡率が高いものは他には存在しない。では、そのガンとはどのようなものなのか。
    ガンは上皮性組織から生じ、臓器を占拠破壊しながら腫瘍(塊のこと)として増殖を続ける。つまり制御が効かなくなった壊れた細胞が無限に増大する状態で、その過程で血液やリンパ液の流れを介して身体の各所にがん細胞が転移したり、直接周辺組織に浸潤しつつ病状を悪化させ、ついには固体の死をもたらすことがガンであるとされる。悪性腫瘍(悪性新生物)としてはガンのほかに頻度は少ないが、血液系の悪性新生物である白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などがある。ガンが発生するメカニズムはいくつかの要素が絡み合って発生するといわれる。そのひとつが遺伝子である。遺伝子にもガン遺伝子とガン抑止遺伝子があり、多々ある環境因子例えば紫外線や発ガン物質などがそれぞれ作用し発ガンするとされる。ガンの部位別死亡率を見ると、男性では肺ガンが最も多く、次いで胃、肝、大腸ガンの順であり、女性では第1位が胃ガンで、次いで肺、肝、大腸、乳ガンの順である。肺ガンの増加が著しいのは、喫煙者割合が増えたことによると指摘されている。喫煙は、肺ガンの最も重要な危険因子である。
     予防対策としてガンに限らず生活習慣病全般にも言えるが、ガンにかからない為の予防生活習慣の改善をする(一次予防)。国立がんセンターが提唱する「ガンを防ぐ為の12か条」では、バランスのとれたまた変化のある食事・喫煙しない・清潔を保つ等も予防の手段として謳われている。また、罹患していても死なない為の予防すなわち早期発見と早期治療(二次予防)。すでにガンが進行し治療を継続する場合でも機能回復や機能維持・再発防止にを図る(三次予防)。最近ではガンの3分の2は治るとされているが、近年発がん性物質の研究や診断法の開発、抗がん剤や新しい化学療法などの研究が日々進んでおり定期検診の充実と徹底も図られている。
     いずれにしても、生活習慣が乱れている現在、日頃から自己管理によりガンの発症率を低下させることと、自覚症状の出にくいガンをいかに早く発見するかその為にはガン検診の一層の充実普及が大切と考える。

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