生徒指導進路指導の研究

閲覧数1,715
ダウンロード数7
履歴確認

    • ページ数 : 8ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    『小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明せよ。』
     小学校における教育相談とは、児童の教育上の様々な問題について、児童本人またはその親、教師などにその望ましいあり方について助言指導することであり、悩みや困難の解決を援助することにより、その生活によく適応させ、人格の成長への援助をはかるものである。これが本来の教育相談であるが、これ以外にも学業相談や進路指導なども「開発的教育相談」と呼ばれ教育相談のひとつである。また、児童の心のケアとして行われる「治療的教育相談」、問題が大きくなる前に児童のケアを行う「予防的教育相談」がある。こういったことを踏まえると、教育相談は児童への適応と人格の成長を助けるという目的のために行われる全ての活動であり、本人はもとよりその親や担任教員、カウンセラーなどが相互に働きかけあって行われるべきものである。そして近年、学校では不登校、いじめ、校内暴力、学級崩壊などの教育問題が深刻化してきている。また、家庭の問題や学習に対する困難を抱えた児童も多く、こういった問題を抱える児童は、何らかの満たされない思いを持っていることが多い。さらに、人との関わり方がわからず、他人に対して不安を抱いたり、感情をむき出しにしたりする児童が増えているといわれている。こういった背景が、教育相談の重要性を高めている原因となっている。
     では、ここからはいじめの問題を取り上げて、教育相談を行う際にどのような点に注意しなければならないのかをみていくこととする。
    いじめは昔からあったものであるが、最近は陰湿化し程度もひどくなっている。また、最近のいじめの特徴は「いじめ可視性の低下(主観化、偽装化、正当化、情報の遮断など)」、「立場の入れ替わり(いじめの強要、被害者、加害者の立場の流動性)」、「スティグマ(烙印)の拡大(弱点のみならずまじめ、好成績のものにも)」、「集合化(複数のリーダー、不特定多数の観衆、見て見ぬふり)」、「歯止めの消失(子どもの共感能力の低下、仲裁者の不在)」、「いじめと非行の接点があいまい(暴行、恐喝、窃盗)」の6つが挙げられる。さらにいじめは、いじめか否かを判断する基準が曖昧である。そして、昨今のニュースにもなっていた文部科学省が調査したいじめがあったかどうかという調査では、「減少している」という結果となっていた。しかし、それは明らかになったもののみであり、教師などの見えないところで行われている、明らかになっていないものは数には含まれていない。いじめが陰湿化しているということは、いじめる側の児童は一目で「これはいじめだ。」とわかるようないじめ方をしないということである。
    ここで具体的な例をひとつ取り上げる。
    小学生の場合、ひとつのクラスには、いくつかの仲の良いもので集まったグループが必ずあるものである。そのグループ内で起こっているいじめ(暴力や無視など)は、特に判断が難しいといってよいだろう。ここでは、客観的にいじめとみえる行為でも、教師がただの仲の良いグループだという風に見ている限り、仲の良いもの同士の悪ふざけだと感じてしまうかもしれない。すると、いじめが長期化してしまう可能性がある。いじめられる側が勇気を持って誰かに訴えない限り、いじめだと特定することは難しい。また、いじめられている児童は誰かにいじめの事実を伝えようとしても、いじめている児童にもっとひどいことをされるのではないかと言えなくなってしまったり、一人でいるよりそのグループにいて、誰かと一緒にいる方が

    タグ

    代表キーワード

    生徒指導進路指導の研究

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明せよ。』
     小学校における教育相談とは、児童の教育上の様々な問題について、児童本人またはその親、教師などにその望ましいあり方について助言指導することであり、悩みや困難の解決を援助することにより、その生活によく適応させ、人格の成長への援助をはかるものである。これが本来の教育相談であるが、これ以外にも学業相談や進路指導なども「開発的教育相談」と呼ばれ教育相談のひとつである。また、児童の心のケアとして行われる「治療的教育相談」、問題が大きくなる前に児童のケアを行う「予防的教育相談」がある。こういったことを踏まえると、教育相談は児童への適応と人格の成長を助けるという目的のために行われる全ての活動であり、本人はもとよりその親や担任教員、カウンセラーなどが相互に働きかけあって行われるべきものである。そして近年、学校では不登校、いじめ、校内暴力、学級崩壊などの教育問題が深刻化してきている。また、家庭の問題や学習に対する困難を抱えた児童も多く、こういった問題を抱える児童は、何らかの満たさ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。