政策形成と政策評価はいかなる関係にあるか

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    論題 政策形成と政策評価はいかなる関係にあるか説明せよ。政策評価法についても言及す
    ること。
    1 政策形成と政策評価は、政策サイクルにおいて相互密接な関係にあるといえる。
    ⑴ 「政策」とは、行政機関が、その任務又は所掌事務の範囲内において、一定の行
    政目的を実現するために企画及び立案をする行政上の一連の行為についての方針、
    方策その他これらに類するものをいう(政策評価法 2 条 2 項)。
    政策は、政策形成→政策実施→政策評価というプロセスをたどる。政策形成の段
    階では、課題設定・政策立案・政策決定がなされ、政策実施の段階では、進行管理・
    危機管理がなされ、そして政策評価の段階で政策の事後評価がなされる。
    ⑵ 政策の目的が達成できなかったとき、すなわち政策が失敗したときにそのリスク
    を被るのは主権者たる国民である。そして、政策は国民の税金によってなされるも
    のであり、税金の適正な運用は国民の重大な関心事といえる。よって、国民には政
    策担当者への責任追及と適切な政策の実施を求める権利を有すると解すべきである。
    このことは、憲法があえて財政という独立の章(第七章)を設けていることにも適合
    的であるといえよう。もっとも、かかる権利を行使するためには、いかなる場合に
    政策が成功ないし失敗したのかを判断するための情報提供が不可欠である。そこで、
    政策評価が必要とされる。
    他方、政策の立案担当者にとっても、政策評価がなければ、国民の恣意的な評価
    責任追及をされたり、政策の中止・改善を求められることになり、複雑な行政需要
    に迅速に対応することができなくなってしまう。また、そもそも担当者は、政策目
    的の達成を任務としているのであるから、自ら政策評価をすることで政策を修正し
    たり、その結果を新たな政策形成へとフィードバックさせるためにも政策評価は必
    要である。
    以上より、政策の過程を分析的に監視・観察し、政策の理想と現実とがどの程度
    乖離しているのかを認識した上で、その原因を分析し、新たな政策形成にフィード
    バックさせる仕組みとしての政策評価は、事後や中間の評価が次の新たな政策形成
    プロセスに対する事前評価として、循環するという意義を持つ。
    2 かかる考え方は、行政機関が行う政策に関する法律(政策評価法)にも現れてい
    る。
    ⑴ア 政策評価法 3 条 1 項は、政策評価の在り方として、行政機関は、その所掌に
    係る政策について、適時に、その政策効果(当該政策に基づき実施し、または
    実施しようとしている行政上の一連の行為が国民生活及び社会経済に及ぼし、
    または及ぼすことが見込まれる影響)を把握し、これを基礎として、必要性、
    効率性又は有効性の観点その他当該政策の特性に応じて必要な観点から、自ら
    評価するとともに、その評価の結果を当該政策に適切に反映させなければなら
    ないと規定する。すなわち、Plan-Do-See のマネジメント・サイクルを確立する
    ことが義務付けられているのである。
    イ まず、予算要求は、当該行政機関の政策であるので、政策評価の結果は、予
    算要求に反映されなければならないことになる。政策評価の結果が予算要求に
    反映された具体例としては、①需要が見込めない事業を中止した例、②利用実
    績の低下等から事業の一部を中止した例、③社会情勢を踏まえ施策の改善を図
    った例、④複数の代替案から適切な政策を選択し経費を節減した例などがある。
    具体的には、①にあたるものとして、吉原・末武川工業用水道事業(山口県周
    南市・下松市)を挙げることができる。この

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    論題 政策形成と政策評価はいかなる関係にあるか説明せよ。政策評価法についても言及す
    ること。
    1 政策形成と政策評価は、政策サイクルにおいて相互密接な関係にあるといえる。
    ⑴ 「政策」とは、行政機関が、その任務又は所掌事務の範囲内において、一定の行
    政目的を実現するために企画及び立案をする行政上の一連の行為についての方針、
    方策その他これらに類するものをいう(政策評価法 2 条 2 項)。
    政策は、政策形成→政策実施→政策評価というプロセスをたどる。政策形成の段
    階では、課題設定・政策立案・政策決定がなされ、政策実施の段階では、進行管理・
    危機管理がなされ、そして政策評価の段階で政策の事後評価がなされる。
    ⑵ 政策の目的が達成できなかったとき、すなわち政策が失敗したときにそのリスク
    を被るのは主権者たる国民である。そして、政策は国民の税金によってなされるも
    のであり、税金の適正な運用は国民の重大な関心事といえる。よって、国民には政
    策担当者への責任追及と適切な政策の実施を求める権利を有すると解すべきである。
    このことは、憲法があえて財政という独立の章(第七章)を設けていることに..

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