イギリス人と紅茶

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    資料紹介

     「イギリス人は人生の中で何が大事であるかを、最も良くわきまえて生きることを知っている。」と、早稲田大学教授の出口保夫氏は言う。では、彼らにとって人生の大切なものとは、何を意味しているのだろうか。それは、誰もがイギリスに抱くイメージにもあるように、「紅茶を飲む」という行為そのものを意味している。我々は、イギリス人の「紅茶を飲む」という定着した考えを、まるで前からよく知っているかのように捉えているのではないか。しかし、我々が考えるほど単純なものを意味しているわけではない。
     イギリスでは紅茶と共に朝が明け、紅茶と共に一日が終わる。それほど紅茶は、イギリスの文化様式そのものになっている。イギリスでの紅茶の普及には、コーヒー・ハウス、産業革命、資本主義などの背景があった。その中で最も大きな役割を果たしたのは、コーヒー・ハウスにおいて上流階級だけではなく、中流階級以上の一般市民が盛んに紅茶を飲み始めたことだと思う。18世紀のコーヒー・ハウスの繁盛ぶりは階級を越えた紅茶の普及であり、この時代のロンドンそのものの発展の象徴でもある。この繁栄と発展を促したものが、産業革命であった。産業革命を通して繁栄した紅茶の発展からイギリスの紅茶文化が生まれ、後に資本主義を背景にして発達した。このときから、イギリスで「紅茶を飲む」という東洋の習慣が確立された。紅茶がイギリスで飲まれ始め、それが彼らの文化様式として高められる過程を読むと、イギリス人は東洋の文化に対して大きな憧れを抱いていたのだろうと読み取ることができる。イギリス人の「紅茶を飲む」ということは、彼らの生活においてほとんど唯一とも言えるような東洋の文化様式である。仮に文化様式を伴っているとしても「紅茶を飲む」といった生活習慣とは比較にならないだろう。
     では、イギリス人にとって「紅茶を飲む」ということは、どのようなものなのか。

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    「イギリス人は人生の中で何が大事であるかを、最も良くわきまえて生きることを知っている。」と、早稲田大学教授の出口保夫氏は言う。では、彼らにとって人生の大切なものとは、何を意味しているのだろうか。それは、誰もがイギリスに抱くイメージにもあるように、「紅茶を飲む」という行為そのものを意味している。我々は、イギリス人の「紅茶を飲む」という定着した考えを、まるで前からよく知っているかのように捉えているのではないか。しかし、我々が考えるほど単純なものを意味しているわけではない。
    イギリスでは紅茶と共に朝が明け、紅茶と共に一日が終わる。それほど紅茶は、イギリスの文化様式そのものになっている。イギリスでの紅茶の普及には、コーヒー・ハウス、産業革命、資本主義などの背景があった。その中で最も大きな役割を果たしたのは、コーヒー・ハウスにおいて上流階級だけではなく、中流階級以上の一般市民が盛んに紅茶を飲み始めたことだと思う。18世紀のコーヒー・ハウスの繁盛ぶりは階級を越えた紅茶の普及であり、この時代のロンドンそのものの発展の象徴でもある。この繁栄と発展を促したものが、産業革命であった。産業革命を通して繁栄し..

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