『夜と霧』ブックレポート

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    哲学夜と霧

    資料紹介

     「他者への配慮」このことばがずっと心に引っかかっている。誰しも自分の命が惜しいはずである。ましてやこの、生きるか死ぬかという極限状態において、自分の生存以外の何を考えることができるだろう。それでも愛する人が自分の悲惨な現状を知って悲しまないように、と願い、“幸福だった”と口にできる。人にそのような態度をとらせるものとは、いったい何なのだろう。
    現代のこの一見恵まれた豊かな社会の中で、私たちの大部分がこのようなことに目を向けることは少ないと思う。学生は、親や社会が敷いたレールの上を何の困難もなく歩いていける。その後ひとたび大企業に就職すれば、あとは自分の保身のみを考えて、定年まで小さなデスクにおさまっていればよい。誰しも自分を大切に思う、そして自分を大事にするということはいいことであるし、必要なことだと思う。「自分」の権利や幸福について考えることは、他ならぬ「人間一般」が共通に持つそれらについて考えることでもあるからだ。しかし、権利や自由が守られることがあまりに当然のことになりすぎた人々というのは、時にそれを履き違える。「人間の権利」は「私の権利」であり、「人間の自由」は「俺の自由」になる、つまり逆の捉え方をする。この利己主義の横行によって、社会は空虚で寂しいものになる。

    資料の原本内容( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    『夜と霧』ブックレポート
    1.キーセンテンス
    “強制収容所の人間における内面的生活の崩壊の究極的な理由は、種々数えあげられた心理的身体的原因の中に存しないで、ある自由な決断に基づくものだ”(霜山訳本P171,L10)
     このような意のことばは、本文中に幾度となく登場している。ある日突然、強制的に名前も経歴も人格も否定され、ただ「番号」のみを持つひとつの「個体」でしかない存在として、およそ人間らしくない過酷な生活の中に放り込まれたとしたら…どれほどの屈辱であるか、もはや想像もできない。どんなに過酷な労働よりも、どれだけ激しい空腹よりも、最も苦しいのはこのことではなかろうかと思う。絶望も自暴自棄も多くの人には当然で、仕方のないことだ、私ならそう思う。誰しもそうだと思う。だからこのセンテンスには、はっとさせられた。自分の感情や生き方に関して、自らの意思で決断する余地のないことなどない…今まで考えてもみないことだった。困難に対して正面から向き合わず、ただ仕方がないと逃げることを、今現在、強制収容所からはあまりにかけ離れた贅沢な環境の中で、どれほどしていることか。
    “待っている仕事、あるいは待っ..

    コメント2件

    kentotto 購入
    夜と霧が希望の書といわれる理由について書かれていないのが残念だった。
    2005/10/24 15:12 (11年1ヶ月前)

    ka2i 購入
    ためになった。
    2007/02/12 21:38 (9年10ヶ月前)

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