参政権をめぐる諸問題

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    参政権(選挙権・被選挙権)は憲法上保障された権利ではあるが、国民主権(民主主義)の理念の下に採用された「制度の中で活きる権利」であるため、その具体的内容決定は立法政策に待つべきものとされ、立法府の裁量が広く認められる傾向がある。また、参院選の1票の価値の不平等による選挙の効力が争われた事件の最高裁判決(平成12年9月6日大法廷・判例集未収録)の反対意見で、福田博裁判官が司法を「立法府の決定をほぼ自動的に追認する機関と化した」と厳しく批判したように、司法もまた、国会の立法行為である選挙制度規定については、判断を回避しがちである。
    本来、参政権は、間接的ながら国民自らの手によって国家社会を営んでいくために最も基本となる権利である。だからこそ、最大限の尊重をもって保障されるべきであり、また、すべての国民に平等に与えられる必要がある。立法政策に委ねるべき規定と、立法裁量の介入があってはならない部分の把握をすることが、適正で平等な参政権保障の実現に繋がると思われる。

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    教科書講読 Ⅰ、人権編 10、裁判・政治と人権
    「参政権」
    Ⅱ、参政権をめぐる諸問題
    1、選挙権・被選挙権をめぐる問題
    (1)選挙権をめぐる問題
    ①在宅投票制度:重度の身体障害や疾病・負傷などにより投票所に赴くことが困難な者が、在宅で投票行為を行える制度。
     ・・・1950年公選法制定当時設けられていたが、選挙違反が多発し、51年に廃止。
     
    *これに対し、ある身体障害者が選挙権が行使できなくなったとして、国賠請求。
    →1審・2審とも、より制限的でない他の選びうる手段が存在する(LRA基準)として、国会の廃止措置を憲法違反だとした。(札幌地判昭和49年12月9日判時762号8頁、札幌高判昭和55年1月17日判時953号18頁)
     ⇒最高裁は、国会の立法行為に対する国家賠償責任の成立範囲外として事件を解決し、立法措置自体の合憲性判断を回避した。(最判昭和60年11月21日民集39巻7号1512頁)
     ※本件提訴後、1974年の公選法一部改正で、重度の身体障害者に限って在宅と投票制度が復活している。
     
    ②無投票当選:候補者が1人の場合などに無投票当選とすること(公選法100条等)。
     ※..

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