会社法Ⅱ 株券をめぐる権利

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    会社法Ⅱ
    株券をめぐる権利
    問題)平成13年以前に成立した株式会社甲の設立に際してAは株式を引き受け株主と
    なった。甲は株券を作成し、Aに郵送した途中で盗取されてしまった。
    (1)当該株券について、株券を取得したBについて善意取得が認められるか。
    (2)当該株券がAの手元に到着したあと、当該株券が盗取されたため、Aは公示
    催告の申し立てをした。その後、除権判決が出る前にCが株券を善意取得した。
    その後に、除権判決が出た場合に、Cの立場はどうなるか。
    1.序論
    2.株券の成立時期
    (1)判例
    (2)学説
    (3)検討
    3.除権判決と善意取得
    (1)公示催告手続
    (2)除権判決の効果
    1.序論
    株券は、株主が株主としての地位に基づいて会社に対して有する権利である株式を表章
    する有価証券である。有価証券とは、財産的価値を有する私権を表章する証券であって、
    その権利の移転または行使のために証券を必要とするものであり、証券の発行とそれに表
    章される権利の関係により、非設権証券と設権証券に分類される。非設権証券とは、証券
    の成立(発行)とそこに表章される権利が無関係なものをいう。設権証券とは、証券の成
    立(発行)により、そこに表章される権利が発生するものをいう。また、原因関係の存続
    と表章される権利の存続の関係によって、有因証券と原因証券に分類される。有因証券と
    は、証券発行の原因となる法律関係の消滅をもって、証券上に表章される権利もまた消滅
    するものをいう。一方、無因証券とは、証券発行の原因となる法律関係の存否に関係なく、
    証券上に表章された権利が存在するものを指す。
    株主権は、会社成立または新株の引き受けにより株主としての権利が生ずるので、株券
    発行と株式の発行には無関係であり、また、会社の消滅とともに株主権が消滅するので、
    株券は非設権証券かつ有因証券である。よって、株式譲渡には株券の交付と譲渡・引渡し
    を要する。さらに、会社に対する株主権行使には株主名簿への記載が必要となる。これに
    より、非設権証券である株券がいつから株式を表章する株券たりうるかの理解によって善
    意取得の理解に違いが出てくる。以下、善意取得の可否について検討する。
    2.株券の成立時期
    非設権証券である株券がいつから株式を表章する株券たりうるかについてはいくつかの
    説の対立がある。
    (1)判例
    新たに設立されるY会社の株式を引き受け、払い込みを済ませたXは株主としての地位
    を取得した。しかし、Xの債権者であるA銀行がY社が株券をXに交付する前に差押え、
    競売により売却した。つまり、XはY社株券を一目見ることも触れることもなく、Y社株
    券は他人の手に渡ったことになる。競売で競落したBは名義書換を完了したが、これにつ
    いてXはY社に対し自らの株主の権利を確認する訴訟を提起した。
    この事例において、最高裁は商法226条にいう「株券の発行とは、会社が商法225
    条所定の形式を具備した文書を株主に交付することをいい、株主に交付した時に初めて当
    該文書が株券となるものと解すべきである。したがって、たとえ会社が前記文書を作成し
    ても、これを株主に交付しない間は、株券たる効力を有しないことはいうまでもない」と、
    交付時説を採った。
    これに従えば、株主に対する債権者は、会社に対する株主の株券交付請求権の差押え、
    取立て命令を求めることになる。また、交付前に流通に回った株券を取得しても善意取得
    は認められない。
    (2)学説
    ・発行時説
    ・・・会社が株券を作成し

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    会社法Ⅱ
    株券をめぐる権利
    問題)平成13年以前に成立した株式会社甲の設立に際してAは株式を引き受け株主と
    なった。甲は株券を作成し、Aに郵送した途中で盗取されてしまった。
    (1)当該株券について、株券を取得したBについて善意取得が認められるか。
    (2)当該株券がAの手元に到着したあと、当該株券が盗取されたため、Aは公示
    催告の申し立てをした。その後、除権判決が出る前にCが株券を善意取得した。
    その後に、除権判決が出た場合に、Cの立場はどうなるか。
    1.序論
    2.株券の成立時期
    (1)判例
    (2)学説
    (3)検討
    3.除権判決と善意取得
    (1)公示催告手続
    (2)除権判決の効果
    1.序論
    株券は、株主が株主としての地位に基づいて会社に対して有する権利である株式を表章
    する有価証券である。有価証券とは、財産的価値を有する私権を表章する証券であって、
    その権利の移転または行使のために証券を必要とするものであり、証券の発行とそれに表
    章される権利の関係により、非設権証券と設権証券に分類される。非設権証券とは、証券
    の成立(発行)とそこに表章される権利が無関係なもの..

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