無権代理人と相続

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    無権代理が相続された場合の効果はいかなるものか、以下様々なケースから判例学説について事例をもって検討する。1 無権代理人による本人の相続 (1)Aの子であるA1が、Aの所有する土地を無権代理してBへ売却する契約をした後にAが死亡、A1がAを相続したときの法律関係をどう考えるかについて、考え方は、大きく3つに分かれる。 (a) 資格融合説:相続により本人としての地位と無権代理人の地位は融合し、Aは、本人として有する追認拒絶権を失い、売買契約はAとBとの間に当然に有効なものとして成立する。 (b) 資格併存信義則適用説:二つの地位は融合しないで併存するからAは追認拒絶権を一応は有するが、その行使は信義則に反するから許されず、したがって売買契約は有効なものとなる。 (c) 資格併存貫徹説:二つの地位は併存し、Aは追認拒絶権を行使でき、他方、Bは、追認拒絶がなされた場合、原則としてAに対し117条の責任を追及できる。 (d) 判例  「無権代理人が本人の資格を相続し・・・資格が同一人に帰属するにいたった場合は、本人が法律行為を行ったと同様な法律上の地位を生じたもの」として(最判昭40・6・18民集19・4・986)資格融合説に立つものと思われる。しかしながら、?相手方の取消権行使、?無権代理人の資格をとらえての責任追及、を否定すべき理由はなくその意味で判例の考え方は適当でなく、(b)説を妥当と見る。 (2) 共同相続の場合の処理 (a) 資格融合説:A1の相続分に相当する土地持分についてのみ当然に有効となる。 (b) 資格併存信義則適用説:A1が信義則上追認拒絶できないが、A2やA3が追認を拒絶することは妨げられない。 (c) 資格併存貫徹説:単独相続の場合と同じである。   これらのうち資格融合説には、Bに、A2・A3の共有関係という複雑な法律関係を強いるのは妥当でないという難点がある。

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    無権代理が相続された場合の効果はいかなるものか、以下様々なケースから判例学説について事例をもって検討する。
    1 無権代理人による本人の相続  (1)Aの子であるA1が、Aの所有する土地を無権代理してBへ売却する契約をした後にAが死亡、A1がAを相続したときの法律関係をどう考えるかについて、考え方は、大きく3つに分かれる。  (a) 資格融合説:相続により本人としての地位と無権代理人の地位は融合し、Aは、本人として有する追認拒絶権を失い、売買契約はAとBとの間に当然に有効なものとして成立する。  (b) 資格併存信義則適用説:二つの地位は融合しないで併存するからAは追認拒絶権を一応は有するが、その行使は信義則に反するから許されず、したがって売買契約は有効なものとなる。  (c) 資格併存貫徹説:二つの地位は併存し、Aは追認拒絶権を行使でき、他方、Bは、追認拒絶がなされた場合、原則としてAに対し117条の責任を追及できる。  (d) 判例   「無権代理人が本人の資格を相続し・・・資格が同一人に帰属するにいたった場合は、本人が法律行為を行ったと同様な法律上の地位を生じたもの」として(最判昭..

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