行政立法についての考察

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    行政立法、この言葉は第二次大戦後田中二郎博士によって初めて用いられたものであると見られ、「行政権が、法条の形式をもって一般抽象的・仮言的定めをすること」であるとされてきた。そしてそのなかには「法規命令」と「行政規則」が含まれるとされている。しかし近年「行政規則」は行政法上の法源とは考えられていないこと、また「行政規則」は議会立法の授権が無くとも行政機関が定立できることから憲法四十一条の用いる「立法」概念との整合性を欠くとして行政立法をいわゆる「法規命令」だけに限定して考える説もある。
    しかしこの様な議論は、抽象的・一般的規律の発令は議会だけに留保され授権の方法でのみ行政に委任できるという前提から出発しており、多様な形で存在する行政立法とりわけ公共政策の手段としての法律を具体化するという行政立法の現実の機能を無視した議論である。つまり、行政立法も法律に基づいて為される行政行為と同様に法律によって授権された行政機関がその政策目的の具体化のために行なう活動の一つに過ぎない。その様に考えるならば「法規命令」と「行政規則」を区別する実益は乏しい。なぜならば現実に「法規命令」の内でもいわゆる「執行命令」と通達・訓令などの間においては、実際上「法規」といった観念により私人への拘束の有無ということを区別すことができないからである。事実通達訓令は外部効果は、申請の規準についての争いなどで議論されてきたし、また行政手続法が行政の基準の策定およびその公表を要請したことは「法規命令と行政規則との二元主義を克服した」ものといわれるように実定法上も二元的に分割し考え、「法規命令」とその授権の有無だけを論ずることは実益に乏しい。無論法規命令に上法律の明確な委任が必要とされることは言うまでもない。なぜならば憲法の解釈上の問題も在るし法規命令は裁判所を拘束しうるものであるからである。その場合対象の限定性と基準の明確性が問題となる。

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    行政立法、この言葉は第二次大戦後田中二郎博士によって初めて用いられたものであると見られ、「行政権が、法条の形式をもって一般抽象的・仮言的定めをすること」であるとされてきた。そしてそのなかには「法規命令」と「行政規則」が含まれるとされている。しかし近年「行政規則」は行政法上の法源とは考えられていないこと、また「行政規則」は議会立法の授権が無くとも行政機関が定立できることから憲法四十一条の用いる「立法」概念との整合性を欠くとして行政立法をいわゆる「法規命令」だけに限定して考える説もある。
    しかしこの様な議論は、抽象的・一般的規律の発令は議会だけに留保され授権の方法でのみ行政に委任できるという前提から出発しており、多様な形で存在する行政立法とりわけ公共政策の手段としての法律を具体化するという行政立法の現実の機能を無視した議論である。つまり、行政立法も法律に基づいて為される行政行為と同様に法律によって授権された行政機関がその政策目的の具体化のために行なう活動の一つに過ぎない。その様に考えるならば「法規命令」と「行政規則」を区別する実益は乏しい。なぜならば現実に「法規命令」の内でもいわゆる「執行..

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