住宅平面の変遷

閲覧数2,448
ダウンロード数6
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    住宅の平面は、気候・風土、住意識、敷地条件、住宅の生産システムなど多くの要因に左右される。日本の住宅は、これら多くの要因が複雑に干渉しあい歴史的に発展してきた。今日の住宅平面の原型は主に武家住宅、町家住宅、農家住宅で、それらが確立したのは江戸時代である。(1)武家住宅は、家長の居間と接客のための書院造りの座敷を重視するなど、特に格式を重んじた住宅である。明治時代以降も、都市の中流階層の住宅として継承され、大正時代には、プライバシーを確保するために改良された「中廊下型」が普及した。(2)町家住宅は商業を営むため、道路を挟んで軒を連ねた店舗付き住宅である。道路沿いに多くの住宅を建てようとするため、主に間口が狭く、奥行きが長い平面が形成された。(3)農家住宅は、それとして一つの平面タイプがあるわけではなく、気候・風土、営農形態、伝統的な住様式を反映した地方独自の平面タイプが発展してきた。主なものは「田の字型」である。武家、町家住宅は明治以降も都市住宅として受け継がれた。そして戦後、特にアメリカの住宅の影響を強く受け、今日に至っている。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    住宅計画概論 住宅平面の変遷

    住宅の平面は、気候・風土、住意識、敷地条件、住宅の生産システムなど多くの要因に左右される。日本の住宅は、これら多くの要因が複雑に干渉しあい歴史的に発展してきた。今日の住宅平面の原型は主に武家住宅、町家住宅、農家住宅で、それらが確立したのは江戸時代である。(1)武家住宅は、家長の居間と接客のための書院造りの座敷を重視するなど、特に格式を重んじた住宅である。明治時代以降も、都市の中流階層の住宅として継承され、大正時代には、プライバシーを確保するために改良された「中廊下型」が普及した。(2)町家住宅は商業を営むため、道路を挟んで軒を連ねた店舗付き住宅である。道路沿いに多くの住宅を建てようとするため、主に間口が狭く、奥行きが長い平面が形成された。(3)農家住宅は、それとして一つの平面タイプがあるわけではなく、気候・風土、営農形態、伝統的な住様式を反映した地方独自の平面タイプが発展してきた。主なものは「田の字型」である。武家、町家住宅は明治以降も都市住宅として受け継がれた。そして戦後、特にアメリカの住宅の影響を強く受け、今日に至っている。農家住宅の場合、建具だけで...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。