スウェーデンの行政改革の試み

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    公共部門への競争原理の導入や、規制緩和による持続的なコスト削減についての政策である。まず、1982年に社会民主主義政権の下で「現代化プログラム」が提示された。ここでは「顧客主義」という理念の導入、エージェンシー改革(民間活用)のための労使関係の改革が明示された。このことは1990年代半ばに、社民党政権下で民営化や民間委託などの市場志向的な政策につながった。さらに注目すべきは会計制度改革の実施である。これは歳出が増加する一方、政治的目標がなかなか達成されないとういう非効率性を解消するために、元来の管理会計を発生主義会計にして業績経営による組織運営へ転換したことを意味する。1992年度会計にエージェンシーで発生主義会計への移行があり、エージェンシー内部の財政経営を飛躍的に改善したので、1994年度会計では中央政府統合勘定に発生主義会計が適用されることになった。

    今回、北欧福祉国家が将来的に経済活性化と社会政策を両立する道を見出せるのかを探る上で、近年の経済回復の裏にある政治改革を、スウェーデンを例にとって調べてきた。そこから分かることは、この国の行政の透明性、効率化が世界の先進国に先駆けて行われた高水準のものであり、財政危機に陥りながらも国民の生活を切り捨てることなく既存の行政システムの効率化をうまく図ることによって、そのピンチを切り抜けようとしているということである。このことは、今世界で注目されているイギリスのブレア労働党政権下の公共サービスの効率化と質の向上の同時進行を目指した行政改革にも通じ、経済大国日本が四苦八苦している諸問題へ有益な提言をもたらしてくれるものだと思う。もちろん、人口800万余の規模のスウェーデンと英日を比べるのはやや問題があるが、この国が直面する問題とその対応策は、世界の諸先進国にひとつの選択肢を示唆してくれるものである。

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    北欧 社会福祉の充実と経済活性化の両立への道
    ―スウェーデンの行政改革の試み―
    はじめに
     北欧諸国といえば、私の中にまず浮かんでくるのが手厚い福祉政策である。女性が働きながら安心して子どもを産むことのできる社会、老人が自立しながら生き生きと老後の生活を営める社会、こうした北欧諸国の姿は高齢化のもたらす少子化や年金制度の破綻の問題に悩まされている日本にとって、実に羨ましいものである。それゆえに北欧の諸制度、たとえばスウェーデン方式の年金制度がもてはやされたり、高福祉高負担制度はやがて経済硬直化をもたらし限界を迎えるという批判が出てきたりする。北欧福祉国家の肯定、否定論を耳にするごとに、私はどこに北欧の真の姿があるのだろうかと考えてきた。福祉政策を行うには健全な財政と、経済成長が不可欠である。しかし、高度な福祉国家で知られるスウェーデンでは、GDPに占める社会保障費の割合が高く、GDPに占める一般政府支出の比率が1990年代には70%を超え、それが1990代の経済停滞の要因の一つとなった経緯がある。やはり両立は不可能なのであろうか。
    今回は北欧が抱える福祉政策と経済政策のバランスの問題に..

    コメント2件

    k0521s 購入
    細かい数値があらわされていていつ、どのくらいの変化があったかよくわかりました。
    2005/12/08 3:48 (11年前)

    yoshihiro000 購入
    good
    2007/08/03 18:34 (9年4ヶ月前)

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