言語における民族のアイデンティティ

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    序論
     民族について考えるとき、民族同士を区別する要素の一つとして言語があげられる。言語はそれぞれの民族で独自の発展を遂げているものであり、言語は民族性を表すときに考えられる特徴の一つでもある。しかし、民族の中でもすでに民族語を喪失してしまった場合、民族の意識とはどのようになってしまうのだろうか。ここでは、民族語を失ってしまった満州族を例にとり、彼らが民族の絆をなにに求めているのかを考察していきたい。第一章では満州族の歴史と現状、第二章ではどのようにして民族語が消滅に至ったのか、第三章では民族のアイデンティティと言語政策、そして結論を導き出していこうと思う。
    第一章
     ここではまず、満州族の歴史と民族語である満州語の特徴、そして民族語を失ってしまった満州族の現状について説明してく。
     1916年に満州族を統一した初代汗ヌルハチは、経済力・軍事力を重視すると共に民族意識をより強いものとするために蒙古文字を使って満州語を書き記すことを命じた。実際に満州文字の創設と呼ばれるのは、清朝皇帝となった二代汗ホンタイジの時代である。その後清は絶頂期を迎え、1911年の辛亥革命で中華民国に変わるまで、清は12代295年続いた。当時から使われていた満州語の系統は、満州・ツングース語族といわれる北東アジアに住む少数民族に属している。文法的には日本語や朝鮮語、モンゴル語、トルコ語と似て主語、目的語、動詞の順に並ぶという特徴がある。文字は縦書きの蒙古文字を改良したもので、アラビアやインドの文字の元となったアルファベットと同じ表音文字である。現在、満州族は1千万に近い人口を有しているがその人口は1982年に43,050万人であったのに対し、1990年には98,468万人と、8年間で2倍以上に増加している。  この中のほとんどが満州語を話せないという状況の中で彼らはなぜ、満州族に帰属するのか。現在満州族と自覚する人々が何を民族のよりどころにしているかは興味深い点である。では、そもそも満州語が使われなくなってしまったのはなぜなのか。

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    言語における民族のアイデンティティ
    序論
     民族について考えるとき、民族同士を区別する要素の一つとして言語があげられる。言語はそれぞれの民族で独自の発展を遂げているものであり、言語は民族性を表すときに考えられる特徴の一つでもある。しかし、民族の中でもすでに民族語を喪失してしまった場合、民族の意識とはどのようになってしまうのだろうか。ここでは、民族語を失ってしまった満州族を例にとり、彼らが民族の絆をなにに求めているのかを考察していきたい。第一章では満州族の歴史と現状、第二章ではどのようにして民族語が消滅に至ったのか、第三章では民族のアイデンティティと言語政策、そして結論を導き出していこうと思う。
    第一章
     ここではまず、満州族の歴史と民族語である満州語の特徴、そして民族語を失ってしまった満州族の現状について説明してく。
     1916年に満州族を統一した初代汗ヌルハチは、経済力・軍事力を重視すると共に民族意識をより強いものとするために蒙古文字を使って満州語を書き記すことを命じた。実際に満州文字の創設と呼ばれるのは、清朝皇帝となった二代汗ホンタイジの時代である。その後清は絶頂期を迎え、1911..

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