公務員の転職前の職務に関する賄賂の収受と賄賂罪の成否 ?事実の概要・判例要旨・争点

会員540円 | 非会員648円
ダウンロード カートに入れる
ページ数2
閲覧数495
ダウンロード数1
履歴確認

    ファイル内検索

    タグ

    レポート法学刑法賄賂罪公務員

    代表キーワード

    法学刑法賄賂罪

    資料紹介

    【事実の概要】
     Tは、兵庫県職員であり、昭和46年4月1日から昭和50年3月31日まで、同県建築部建築振興課宅建業係長として宅地建築物取引業法に基づき、宅地建物取引業者に対する指導監督及び右業者で組織する社団法人同県宅地建物取引業協会に対する指導助言などの職務に従事していたが、同年4月1日付をもって、同県建築部建築総務課課長補佐に任命されると同時に同県住宅供給公社に出向となり、同公社開発部参事兼開発課長に就任した。
     兵庫県で宅地建物取引業を営む株式会社の代表取締役である被告人Nは、同業者Uと共謀の上、昭和50年7月30日ころ、Tから前記宅地建物取引業者に対する指導監督などに便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で、Tに現金50万円を供与した。
     これに対して、第一審判決(神戸地判昭和55年10月28日)および控訴審判決(大阪高判昭和56年11月6日)は、いずれも贈賄罪の成立を認めた。弁護人は、県職員の身分を有していたとしても、一般的抽象的権限において全く別異な公社職員に転じた後になされた現金授受については、贈収賄罪はありえない等を理由に上告したが、最高裁は、事実誤認、単なる法令違反を理由に、上告を棄却し、職権により以下のように判断し、贈賄罪の成立を認めた。
    N 宅建業関係の指導監督 T(転職前:県建築部係長)    N(転職後:公社職員)
     指導監督に対する助言50万円
    【判決の要旨】
     「贈賄罪は、公務員に対し、その職務に関し賄賂を供与することによって成立するものであり、公務員が一般的職務権限を異にする他の職務に転じた後に前の職務に関して賄賂を供与した場合であっても、

    資料の原本内容( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

     公務員の転職前の職務に関する賄賂の収受と賄賂罪の成否 
    最高裁昭和58年3月25日第二小法廷決定 刑集37巻2号170頁
    【事実の概要】
     Tは、兵庫県職員であり、昭和46年4月1日から昭和50年3月31日まで、同県建築部建築振興課宅建業係長として宅地建築物取引業法に基づき、宅地建物取引業者に対する指導監督及び右業者で組織する社団法人同県宅地建物取引業協会に対する指導助言などの職務に従事していたが、同年4月1日付をもって、同県建築部建築総務課課長補佐に任命されると同時に同県住宅供給公社に出向となり、同公社開発部参事兼開発課長に就任した。
     兵庫県で宅地建物取引業を営む株式会社の代表取締役である被告人Nは、同業者Uと共謀の上、昭和50年7月30日ころ、Tから前記宅地建物取引業者に対する指導監督などに便宜な取り計らいを受けたことに対する謝礼の趣旨で、Tに現金50万円を供与した。
     これに対して、第一審判決(神戸地判昭和55年10月28日)および控訴審判決(大阪高判昭和56年11月6日)は、いずれも贈賄罪の成立を認めた。弁護人は、県職員の身分を有していたとしても、一般的抽象的権限において全..

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。