規範とサンクションについて

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    資料紹介

    例えばズボンのポケットに両手を入れて歩くことはあっても、ワイシャツの胸ポケットに両手を入れて歩く人はほとんどいない。なぜかと聞かれても理由を明確に説明できない。しかしながら大多数の人間が「そうだ」と認識している。それを規範と呼ぶ。こうした規範を定義した人物は主に二人で、TパーソンズとGCホーマンズである。それぞれ彼らは次のようにその規範を定義した。(今回はバランスの関係上パーソンズのみにその言及を留めるが)定義;Tパーソンズ「規範とは、望ましいと見なされた具体的なコースの、将来の行為をそのコースへと同調させるための指令を伴った、言葉による記述である。規範の例は、『兵士はその上官のその上官の命令に従わねばならない』」と述べている。すなわちこれは自分の意見とは別に、主として自分よりも社会的地位が上位であるものが決めたルールに従った方が無難だ。と考えるコードを言っているのであろう。
    このように、「一般的には、理由が明確ではないが、大多数によって『暗黙の了解』として処理されるもの」を規範とするならば、逆にある特定の集団にしか用いられない規範もある。例えばズボンをポケットに手を入れて歩く人を最近街で多く見かけるが、その行為というのは日本においては暗黙上好まれていない行為である。しかしながらオーストラリアではポケットに手を入れる行為はそれほど強く禁止されていない。テレビのレポーターが時々ポケットに手を入れ報道しているくらいである。このように、明らかに間違ってはいないが、その集団の中でスター的な存在のその集団内に限定して暗黙の了解上規定されている行為を社会規範、または集団規範と呼ぶ。
    規範から集団規範(暗黙上の制度)へと移項してゆくプロセスについて述べるならば、いわいる規範の強化が挙げられる。

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    規範とサンクションについて
           
    例えばズボンのポケットに両手を入れて歩くことはあっても、ワイシャツの胸ポケットに両手を入れて歩く人はほとんどいない。なぜかと聞かれても理由を明確に説明できない。しかしながら大多数の人間が「そうだ」と認識している。それを規範と呼ぶ。こうした規範を定義した人物は主に二人で、TパーソンズとGCホーマンズである。それぞれ彼らは次のようにその規範を定義した。(今回はバランスの関係上パーソンズのみにその言及を留めるが)定義;Tパーソンズ「規範とは、望ましいと見なされた具体的なコースの、将来の行為をそのコースへと同調させるための指令を伴った、言葉による記述である。規範の例は、『兵士はその上官のその上官の命令に従わねばならない』」と述べている。すなわちこれは自分の意見とは別に、主として自分よりも社会的地位が上位であるものが決めたルールに従った方が無難だ。と考えるコードを言っているのであろう。
    このように、「一般的には、理由が明確ではないが、大多数によって『暗黙の了解』として処理されるもの」を規範とするならば、逆にある特定の集団にしか用いられない規範もある。例...

    コメント1件

    mi-ho 購入
    具体例もあり、分かりやすかったです。
    役に立ちました。
    2006/01/06 22:27 (18年3ヶ月前)

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