記述的妥当性(descriptive adequacy)と説明的妥当性(explanatory adequacy)

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     まず、記述するとはどういうことなのか?説明するとはどういうことなのか?について考えてみたいと思う。はじめに、記述するとは、「An analysis is said to meet “descriptive adequacy” when it correctly describes the linguistic facts that adult speakers tacitly know…」(Chomsky, N.『On Nature and Language』P.10 L.2~L4)とあるように、ある言語の言語事実をありのままに言語資料として取り挙げ,
     そこから帰納的に文法項目を抽出することではないかと私は思う。そして、取り挙げた言語資料の文法項目が、その母語話者の直観と合っているならば、それは記述的妥当性(descriptive adequacy)の条件を満たしていると言えるのである。次に、説明するとは、「言語学では、以下のような場合に、ある説明が施されたとみなされるのだ。すなわちことばについて(あるいは言語について)の一般原則の集合と若干の個別的観察とから出発して、次にそれらの原則にもとづく推論の演繹的な連鎖から、ある分野の現象を演繹できたときにである」(『チョムスキーとの対話』P.167 L.12~15)つまり、先ほどの記述することから始まり、その中からいくつかの規則を見つけ出し、その規則を前提とすると、その結論もまた必然的に決まるということである。
     つぎにこのことを踏まえて、記述的妥当性(descriptive adequacy)と説明的妥当性(explanatory adequacy)とその間に、tensionがあるとはどういうことなのかを考えたいと思う。記述的妥当性(descriptive adequacy)の条件とは、「すなわち、母語話者の持つ内在的言語能力を正しく記述した文法のことを、記述的に妥当な文法(descriptively adequate grammar)と言う。」(White, L. 1989 )これはつまり、ある個別言語の個別文法により与えられる文の構造の記述が、母語話者の直感に合っているならば、この条件は満たされるのである。

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     記述的妥当性(descriptive adequacy)と説明的妥当性(explanatory adequacy)
                        
     まず、記述するとはどういうことなのか?説明するとはどういうことなのか?について考えてみたいと思う。はじめに、記述するとは、「An analysis is said to meet “descriptive adequacy” when it correctly describes the linguistic facts that adult speakers tacitly know…」(Chomsky, N.『On Nature and Language』P.10 L.2~L4)とあるように、ある言語の言語事実をありのままに言語資料として取り挙げ,
    そこから帰納的に文法項目を抽出することではないかと私は思う。そして、取り挙げた言語資料の文法項目が、その母語話者の直観と合っているならば、それは記述的妥当性(descriptive adequacy)の条件を満たしていると言えるのである。次に、説明するとは、「言語学では、以下の..

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