外国人の参政権

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    資料紹介

    外国人参政権
    はじめに
     近年、日本に居住する外国人が急激に増えつつある。1995年の時点で136万人であった外国人登録者数は、2004年には197万人まで増加した。人口減少による労働力減少対策として外国人労働者の受け入れに注目が集まりつつある日本では、今後さらに外国人の数が増加することが予測される。
     このような潮流の中で、日本社会はどのようにあるべきなのかが問われている。端的に言うならば、日本は外国人と日本人が共生する社会を目指すのか、それともその逆を目指すのかという問いである。
    そのような議論の中で代表的なものが外国人の参政権問題である。現在日本では外国人の参政権は全く認められていないが、それは適切なのであろうか。本稿は日本社会における外国人の人権について参政権問題を通して考察するものである。議論の順番として、まず外国人の人権一般について述べるところから始め、その後外国人参政権について国政選挙と地方選挙の二つに場合わけして考察していきたい。そして最終的には憲法上の議論だけではなく、立法政策の観点からも外国人参政権について考えていきたい。
    外国人の人権
    そもそも日本国内において外国人に対する人権は憲法上保障されているか。基本的人権などについて定めた日本国憲法の第三章には「国民の権利及び義務」とあり、文言上、人権の主体が日本国民に限定されているかのようである。しかし、「人権が前国家的・前憲法的な性格を有するものであり、また、憲法が国際主義の立場から条約および確立された国際法規の遵守を定め(九八条)、かつ、国際人権規約等にみられるように人権の国際化の傾向が顕著にみられるようになったことを考慮するならば、外国人にも、権利の性質上適用可能な人権規定は、すべて及ぶと考えるのが妥当(芦部信喜『憲法第三版』p.89)」であるという。
    それでは権利の性質上適用可能な人権とは具体的に何で、どの程度保障されると考えられているのだろうか。一般に、自由権、平等権、受益権は外国人にも保障されるとされている。しかし、その保障の程度は日本国民とは異なる場合がありうるとされる。例えば経済的自由権は電波法、銀行法、外国人土地法などにより、居住・移転の自由は外国人登録法による一定の制限が課されている。また、外国人に保障されない人権としては社会権、入国の自由などが挙げられる。社会権の場合、本来的に各人の所属する国家により保障されるべき権利であるとして、憲法上要請はされていないという見方が、入国の自由の場合、「国家が自己の安全と福祉に危害を及ぼすおそれのある外国人の入国を拒否することは、当該国家の主権的権利に属し、入国の拒否は当該国家の自由裁量による(芦部信喜『憲法第三版』p.89)」という見方が一般的である。以上のように、日本において外国人の権利は一定の制約の下で自由権、平等権、受益権などが保障されている。
     では、参政権は外国人にも憲法上保障されうるのか、保障されるとしたならどの程度保障されうるのか。以下この点を検討していくことになるのだが、その前により議論をわかりやすくするために、外国人とは誰を指すのか、参政権とは何を意味するのかという定義づけを行う必要があるだろう。
    外国人とは
    日本に在住する外国人はまず永住者と非永住者に分類される。永住者はさらに一般永住者と特別永住者に、非永住者は定住者と一般外国人に分けられる。
    永住者は永住権を得ている外国人のことで、在留資格を更新することなく日本に継続して在住することができる外国人のことである。永住者になるための資格としては、出入国管

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    外国人参政権
    はじめに
     近年、日本に居住する外国人が急激に増えつつある。1995年の時点で136万人であった外国人登録者数は、2004年には197万人まで増加した。人口減少による労働力減少対策として外国人労働者の受け入れに注目が集まりつつある日本では、今後さらに外国人の数が増加することが予測される。
     このような潮流の中で、日本社会はどのようにあるべきなのかが問われている。端的に言うならば、日本は外国人と日本人が共生する社会を目指すのか、それともその逆を目指すのかという問いである。
    そのような議論の中で代表的なものが外国人の参政権問題である。現在日本では外国人の参政権は全く認められていないが、それは適切なのであろうか。本稿は日本社会における外国人の人権について参政権問題を通して考察するものである。議論の順番として、まず外国人の人権一般について述べるところから始め、その後外国人参政権について国政選挙と地方選挙の二つに場合わけして考察していきたい。そして最終的には憲法上の議論だけではなく、立法政策の観点からも外国人参政権について考えていきたい。
    外国人の人権
    そもそも日本国内において外国..

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